大島総合3位、地元開催で躍動

総合成績3位など地元開催で躍動した大島選手たち

 

成年男子形2位の嶺山朋生

 

女子形2位の當原心美

 

 

成年男子、団体組手で準V
嶺山(成年男子形)、當原(女子形)2位
県スポ大会・空手競技

 

 第76回県民スポーツ大会(県、県教育委員会、県スポーツ協会主催)の全空連空手道競技が17日、奄美市の名瀬運動公園体育館であり、県内9地区の代表が団体・個人戦で争った。大島は、成年男子が団体組手で準優勝に輝き、総合成績でも3位につけるなど、地元開催で躍動した。個人では、成年男子形で嶺山朋生(徳之島町役場)、女子形で當原心美(大島高校)が共に2位、成年男子組手で塩屋雅志(あまみ農協和泊支部)、少年同で樺山勝己(徳之島高校)がそれぞれ3位に入賞を果たすなど活躍した。

 空手競技の奄美大島開催は2013年の龍郷町会場以来。成年男子、少年男子、女子が団体・個人の計8部門で覇を競い合った。

 大会に向けては奄美空手道連盟(里島正志会長)が中心となって実行委員会を立ち上げ運営に取り組んできた。この日は選手、保護者、連盟職員ら50人以上がそろいのTシャツを着てボランティアで参加。選手や試合運営をサポートした。

 里島会長は「選手たちは全力でよく頑張った。若手も着実に育っており、3年、5年後につながる大会になった」と試合を振り返り、運営については「多くの人が縁の下で支えてくれた。選手、スタッフ一丸となった大会だった」と感謝した。

 13年の龍郷町会場以来の優勝を目指した嶺山は「緊張はなかったし伸び伸びとできただけに残念」と悔しがり、「(指導者として)また子どもたちと一緒に練習しながら頑張りたい」と前を向いた。

 女子形で2位の當原は「慣れ親しんだ環境でできただけに本当に悔しい」と振り返り、「試合の時には多くの拍手をもらいうれしかった。今後もメンタルを鍛えながら次の大会で頑張りたい」と笑顔だった。

 結果は次の通り。

 【団体】〈組手〉▽成年男子 ①鹿児島②大島③日置、肝属▽少年男子 ①日置②肝属③鹿児島、出水

 【個人】〈形〉▽成年男子 ①冨迫克喜(鹿児島)②嶺山朋生(大島)③上栗龍之介(姶良)▽少年男子 ①荒川大悟(肝属)②中原大輝(姶良)③福永雅也(鹿児島)▽女子 ①中尾日向子(鹿児島)②當原心美(大島)③荒川清香(肝属) 〈組手〉▽成年男子 ①奥平匡翁(鹿児島)②末吉歩夢(肝属)③塩屋雅志(大島)、田代優介(肝属)▽少年男子 ①前田大智(肝属)②永田祐貴(肝属)③樺山勝己(大島)、有迫蒼生(鹿児島)▽女子 ①涌成芭(日置)②山根莉子(日置)③丸田舞花(肝属)、川畑みなみ(鹿児島)

 

 

若手成長「収穫ある戦い」
大島成年男子
団体組手準V、堂々の戦いぶり

 

 

成年男子の団体組手で準優勝に輝いた大島

 

 大島の成年男子は、団体組手の決勝戦で接戦の末に鹿児島に敗れたものの、堂々とした戦いぶりを披露した。 松村健主将(38歳、福島不動産)は「若手が島に戻り、力を合わせて戦うことができた。今後の奄美にとって収穫のある戦いだった」と笑顔で話した。

 今大会は、7人の登録選手に20代の若手3人を加えて試合に挑んだ。シードで初戦となった肝属戦は「ぎこちなかった」という中、ベテランが踏ん張り勝利。優勝には届かなかったものの、鹿児島戦では次鋒の樺山凱士(26歳、徳之島町役場)、中堅の福島諒太(23歳、自営業)が勝利を上げるなど、若手もチームを盛り上げた。

 松村主将は準優勝より、「5年、10年後も引っ張っていける。若手が上がってきたことが何より」と成長を喜んだ。今後については「地区で切磋琢磨(せっさたくま)しながら、県全体が伸びていくのが理想」と強調。「大島はいいチームと言われるよう、これからも上も下も一緒になって頑張っていきたい」と前を見据えた。