英語で自己紹介をする派遣生たち(23日、奄美市役所)
派遣生を代表してあいさつする金久中の田中憩生さん(右)
安田奄美市長らと記念撮影する派遣生ら
奄美市から米国姉妹都市のテキサス州ナカドウチェス市に生徒を派遣する「2024年度奄美市中学生国際交流事業派遣報告会」が23日、奄美市役所の大会議室であった。渡米した12人の生徒たちは日本と米国での文化や生活様式などの違いを英語と日本語を交えながら報告。充実した表情で成果を保護者らに伝えた。
奄美市とナカドウチェス市は1995年4月に姉妹都市盟約を締結して以降、互いに中学生を派遣して以来、交流を広げている。派遣生は昨年度までに296人の生徒を派遣。今年は市内の4校から男子3人、女子9人の計12人が選ばれ、9月28日に出発。現地でホームステイをしながら現地の学校に通うほか、在米の奄美出身者らとも交流を深め、10月12日に奄美大島に帰島した。
報告会では派遣された生徒一人一人が英語で自己紹介。観光や買い物、メジャーリーグ(野球)のロサンゼルス・ドジャースのスタジアムや市役所を訪れたこと、現地での学校やホームステイ先の家族との生活について英語と日本語で報告。また任命式から帰島までの様子を写真で振り返る動画の披露もあった。
質疑応答では「現地の気温は?」の問いには「奄美よりも寒かった」、「一人で海外旅行はできそう?」の問いには「はい、一人で旅行できます!」と派遣生が力強く答えた。
会で向美芳教育長は「15日間という長期間国際交流期間として参加し、そのうち11日間は海外での生活。さまざまな経験をしてきたと思う。これらの経験はきっと今後の人生に役立つ」などとあいさつ。安田壮平市長も「皆さんこんにちは。皆さんのプレゼンテーションが素晴らしかった」などと英語で語り、「皆さんの積極性、勇気、向上心を肌で感じとても感動した。楽しかったこと、学んだこと、思いが伝わらず悔しかったことなど全ての経験を皆さんのこれからの成長に生かしてほしい」などとエールを送った。
派遣生を代表して金久中2年の田中憩生(いこい)さんは「奄美市の学校の中で選ばれたメンバーと派遣事業に参加できたことをうれしく思う。ホームステイしたナカドウチェス市は自然豊かなまち。一日一日がとても充実していた。現地の学校に通い、日本との違いや英語の楽しさについて学ぶことができ、『もっと話せるようになりたい』、『会話を理解できるようになりたい』と英語に興味を持つことができた。私はこの事業を通して互いの個性を大事にしながら、自分の自信につなげていきたい」と語った。
奄美市によると、来年5月~6月頃に米国ナカドウチェス市から約10人の生徒が奄美に来島し、派遣生とホームステイなどを行う予定。