名瀬漁協で水揚げされた大きなイカ(23日、奄美市名瀬の名瀬漁協)
脚の長さ120㌢も
名瀬漁協「こんな大きさは見たことがない」
奄美市の名瀬漁港で23日、巨大なイカが水揚げされた。ソデイカ漁に出ていた漁師が釣り上げたもので、市場関係者は「こんな大きなイカは見たことがない」と口をそろえている。当該のイカは現在、鹿児島大学の水産学部へ鑑定に出しており、詳細を確認中。
名瀬漁協によると、今回水揚げされたイカは胴長が約80㌢、脚が約120㌢、触腕(しょくわん)が約550㌢とかなり巨大なサイズで、ソデイカ漁に出ていた漁師が釣り上げたもの。流通しているソデイカの長さが約30~80㌢程度だが、あまりの大きさに釣り上げた本人も驚いたという。同漁協に水揚げされた巨大なイカは関係者の手で慎重にパレットの上に広げて長さの計測のほか、感触を確認。貴重な存在の可能性があることから、鹿児島大学へ鑑定に出した。
実際にイカの計測に立ち会った同漁協職員兼漁師の酒井裕さん(38)は「珍しい魚の事例は数件あるが、イカは初めてのケース。触った感触がコンニャクかゼリーのようなふにゃふにゃなだった。脚の部分も引っ張るとすぐにちぎれそうだった」と話し、「原型をとどめた状況で水揚げできたのは貴重」と語った。
関係者によると、該当のイカは沖縄や小笠原周辺、モロッカ海峡(東南アジア)で採集記録がある「シチクイカ」の可能性があるという。