クエ稚魚を放流体験

豊かな海にクエの稚魚放流を体験する子どもたち=28日、伊仙町面縄海岸

大きく育ってね!
面縄小1年生と幼稚園児

 【徳之島】伊仙町立面縄小学校の1年生11人と、同小付属面縄幼稚園の園児7人を対象にした「稚魚(クエ)の放流体験」が28日、近くの面縄港沿いの海岸であった。赤土汚染防止など海の環境保全の大切さを心に刻み合った後、体長12㌢前後の稚魚500匹を放流した。

 同町伊仙の久保建設工業㈱(久保武二代表取締役社長)が、地元の海洋資源など自然環境保全、地域貢献活動などの一環で計画。とくのしま漁協を通じて公益財団法人「かごしま豊かな海づくり協会」(垂水市)で育成された高級魚の仲間クエの稚魚を取り寄せた。

 同社専務の久保努さん(48)は子どもたちに「クエの稚魚は3年後には60㌢もの大きさになって釣れるかもしれません」。とくのしま漁協の徳田進組合長ら来賓も「お魚さんたちがいっぱいの自然豊かな徳之島にしましょう」とアピールした。

 大雨時の赤土汚染の状況を航空写真で示し、また持参した赤土をペットボトルに入れて子どもたちに攪拌(かくはん)させる実験も。この後、社員たちのサポートで波が静かなタイドプールに手分けして稚魚を放った。

 子どもたちは「元気で育ってほしい。刺し身は好きではないが、大きくなったら釣ってみたい」などと目を輝かせていた。