テニス一家が講師

「地元に恩返しを」とテニス一家が主催したテニス教室=28日、天城町総合運動公園コート

天城町で教室、交流
「お世話になった地元に恩返し」

【徳之島】テニス一家の父子3人によるテニス教室が28日、天城町総合運動公園テニスコートであった。曇天下に寒風が吹き抜けるコンディションだったが、硬式テニス愛好者のジュニア(小・中学生)と一般の部に約20人が参加。〝超家族〟の指導で実戦的ラリー練習を中心に交流した。

一家は、▽父親で伊仙中学校保健体育教諭の岡村博樹さん(57)=天城町岡前出身、九州熊谷杯35歳以上シングルス優勝、樋口杯35歳以上準優勝、県民体育大会優勝など▽長男で大阪体育大学助教・同女子テニス部監督の岡村修平さん(29)=わかやま国体6位、全国王座出場、九州学生シングルス・ダブルス優勝、全国選抜高校3位、樋口杯優勝など▽長女で大阪体育大学1年の岡村凛那さん(18)=全国高校総体3位、日中韓交流大会日本代表優勝、九州ジュニア選手権優勝、かごしま国体出場、関西学生夏季トーナメントシングルス・ベスト4、毎日オープン選手権ダブルス優勝―など実績を持つ父子3人。

天城町でのテニス教室は、修平さんが同町の北中学校在学時に同町運動公園や徳之島町総合運動公園の両コートでも練習を積み、「ある程度の結果が残せたことから地元への恩返し」(父・博樹さん)と昨年からスタートした。

「一般の部」あいさつで、博樹さんは改めて「各町や地域の皆さんにお世話になった経験で彼(修平さん)は今、テニスで飯を食っている。このテニス教室がヒントになって徳之島のテニス競技がもっと繁栄してほしい」。修平さんも「少しでも技術向上のヒントに」、大学チャンピオンを目指す凛那さんも「見せながらお手本になりたい」と笑顔でアピールした。

ジュニアの部は、ボールを両手で交互にキャッチして腕の反射神経を磨くアップ・プログラムでスタート。一般の部ともに実戦的なラリーを中心にリスク管理、試合の各場面での考え方、ショットの選択など大学助教ならではの専門的アドバイスも。参加者の中には九州実業団選手などの姿もあり、模範試合も交え楽しませた。

参加者の一人・木場達城(たつき)さん(28)=徳之島町=は「プロ級の方に教えていただけることはすごく光栄。技術面だけではなくテニスに対する考えなど研究成果も初めての経験であり、試合に生かしたい」と話した。