奄振予算などについて国政報告した三反園訓衆院議員(6日、奄美新聞社)
鹿児島2区選出の三反園訓衆院議員が来島し、6日、国政報告を行った。昨年末に示された奄美群島振興開発特別措置法に基づく予算について「本予算(2025年度当初予算案)と補正を合わせると前年度比104%と増額のプラス予算となった」と述べ、「農業や観光などに生かしながら奄美群島発展につなげたい。大事な1年になる。地元と共に全力で取り組む」と語った。
沖縄との連携強化、交流促進へ輸送費支援や周遊観光割引支援などの予算が盛り込まれている一方、観光面では沖縄からの誘客を図る上でも奄美大島―沖縄間の直行便再開を地元は要望している。
三反園氏は「実績や需要見込みがないと航空会社は飛んでくれない。また、地元としても沖縄からの観光客を受け入れるキャンペーンなど情報発信に努めることが必要。奄振の交付金予算を活用することもできる。窓口の国土交通省は予算化へ地元のアイデアを期待しており、直行便再開に向けて国会議員として国の立場から協力していきたい」
奄美の政策実現へ引き続き現場主義を貫く姿勢。「何度も訪問しているが、例えば農業の場合、サトウキビ生産者や製糖会社など幅広くいろんな方とお会いし、総合的な解決方法を見いだしている。引き続き一緒になり考え、一緒になり行動に移していく」と強調。「防災対策も同様。台風や豪雨などいつ災害が起こるか分からない。すぐに現場に駆け付け実態を把握し、皆さんの生命・財産を守るため国土強靭化予算の確保などに取り組む」と述べた。
自民党会派で活動している中、不在となっている同党の2区支部長就任については「奄美でも『早く』という声をいただいている。支部長になれるように一生懸命努力していきたい」と語り、意欲を示した。
奄振予算などについて国政報告した公明党の窪田哲也参院議員(6日、奄美新聞社)
公明党における奄美群島振興の推進を担う同党奄美ティダ委員会委員長の窪田哲也参院議員が来島し、6日、国政報告を行った。昨年末に示された奄美群島振興開発特別措置法に基づく予算について「奄振が昨年、改正延長され、それに基づいての最初の予算となった。党として現地(奄美)に行き、さまざまな所を視察し声を聞いた上での予算。きちんと地元の思いが反映されているのではないか」と述べた。
奄振を担当する国土交通省の大臣は、前大臣が党代表に就任したことを受け後任として起用された同党の中野洋昌衆院議員。選挙区は兵庫8区(尼崎市)で、窪田氏は「尼崎は奄美出身者がとても多く、奄美で成り立っているようなもの。地元(尼崎)の支持者などから『奄美のことをやってほしい』と要請を受けており、大臣も奄美のことをとても意識している」とし、7日には首長との意見交換の場となるティダ委を開くが、「奄美のために仕事をしたいという大臣に地元の声を届ける機会にしていく」と語った。
自民、公明の政権与党は昨年10月の衆院選での敗北により少数与党となった。今月末召集の通常国会で審議される2025年度当初予算成立には、野党の協力が欠かせない。「年度内に予算をきちんと通すことが何よりも大事。物価高、賃上げ、中小企業対策、そして奄美振興のためにも重要なこと。野党の声を丁寧に真摯にうかがいながら、できるだけ多くの野党の賛成をいただいて成立を図らなければならない」と述べた。
今年は戦後80年。平和の党としての役割について▽唯一の被爆国として核兵器禁止条約へのオブザーバー参加を政府に要請▽国際情勢が緊迫している中、日本が主体性を持ち対話優先の外交推進―を挙げた。