中学女子野球「県選抜」

初の「徳之島ベースボールフェスティバル」に参加した中学女子軟式野球「県選抜」のメンバーら=11日、徳之島町亀津中グラウンド

 

 

亀津、天城両中野球部と合同練習で交流した

 

 

 
全国大会に照準、徳之島で初合宿
亀津、天城両中ナインと交流
 
 

 

 【徳之島】全日本中学女子軟式野球大会(SPトーナメント)に連続出場する「鹿児島選抜(オール鹿児島ガールズ)」(橋口龍太郎監督)による初の離島合宿「徳之島ベースボールフェスティバル」が11日、徳之島町亀津中グラウンドで始まった。26校(うち大島地区10校)から34人が参加。亀津、天城両中野球部との合同練習で交流し、島の自然や文化にも触れている。

 鹿児島選抜は、南北600㌔の県内各地の野球チームに所属する女子選手で結成して14年目。離島合宿は野球を通じた友人同士の橋口監督(48)と栗ケ窪英樹亀津中野球部監督(51)が「鹿児島市内中学での練習に参加が難しい離島選手たちと交流し、徳之島の自然や文化にも触れさせよう」と意気投合。昨年10月頃から準備を進めた。

 鹿児島本土からの計16校21人は10日夕にフェリーで出発し、冬季特有のしけに一晩揺られながら亀徳新港へ。練習用ユニフォームで亀津中まで約1㌔を徒歩で移動。大島地区の金久、面縄、朝日、赤徳、古仁屋、亀津、和泊など各中代表たちと合流。午前10時頃から早速亀津と天城両中野球部員ら約30人とともにキャッチボール、バッティング練習などで終日汗を流した。夕方は同島名物の闘牛も見学した。

 離島選手の中には週末にフェリーで鹿児島に上る「0泊2日」で練習に参加している副主将・盛羽葵(はるき)さん(面縄中2年)の姿も。主将の中村りこさん(城西中2年)は「高いお金も使って、めっちゃ大変な思いで来てくれるので練習に真剣に取り組みたい」と逆バージョンで痛感。「九州大会では3年生を相手にいい試合ができた。全国大会(8月・京都)ではまずは初戦突破を目指したい」と抱負を語った。

 亀津中野球部の太良塁伸主将(2年)は「女子県選抜からは全国大会への出場経験を学び、こちらは元気よく楽しむ野球を伝えたい」。栗ケ窪監督も「技術向上に加えて、野球というスポーツを通じ人間的な広がりと楽しさ。男女関係のない野球競技人口の普及につながってほしい」と目を細めた。

 県選抜を率いる橋口監督は「第2回大会から出場を続けている全日本大会は今年で第10回記念になる。こうして一緒に練習することで選手たちの心もつながる。今年は結果を出したい」と目を輝かせていた。

 最終日(12日)は「伊仙合同」など島内中学チームとの紅白戦を計画。鹿児島や奄美大島勢は再び同日夕のフェリーで帰途に就く。