徳之島町「二十歳のつどい」アンケート

ふるさと意識を問うアンケートに協力した徳之島町「二十歳のつどい」参加者たち=2日、同町文化会館

「徳之島に生まれて誇り」97・1%
将来住みたいは28・8%に後退

【徳之島】徳之島町教育委員会は2日に実施した2025年「二十歳のつどい」アンケートの調査結果をまとめた。ふるさと意識を探る「徳之島に生まれたことを誇りに思っている」は97・1%(前年比1・8㌽減)と横ばい傾向も、「将来徳之島に住みたい」は28・2%(同14㌽減)に後退。島の将来について思うことの記述回答では「自然を残してほしい」など自然保護関連が目立った。

若者のふるさと意識を探って町政に反映させようと37年前に「新成人アンケート」として始めた。コロナ禍など諸事情による式典中止・調査中断もあったが、設問も見直しつつ「二十歳のつどいアンケート」として継続。出自の島に対する意識やニーズの一端も把握できる貴重なデータとなっている。

徳之島町文化会館であった同町「二十歳のつどい」には対象者143人のうち105人(男性48人、女性57人)が出席した。同アンケート調査は開式前に時間設定して協力を要請。103人(回答率98%)が協力した。

設問は、選択式15項目と記述式1問。▽徳之島に生まれたことを「誇りに思う」は97・1%(前年比1・8㌽減)とほぼ横ばい状態。「誇りに思っていない」が1・9%(同1・9㌽増)と2人現れたが、3年連続95%以上を維持している。

島に「誇り」を抱く一方で、▽あなたは島口(方言)が話せますかの問いに「話せる」との断言者はわずか5・8%(前年比4・2㌽減)に後退。以下、「話せない」52・4%(同2・4㌽減)、「少し話せる」26・2%、「分かるけど話せない」15・5%。ふるさとへの思いとは逆に、島口離れが加速・定着した〝Z世代〟たちの現状を示している。

学職別では「学生」が69・9%、「就職」が25・2%。▽現在の住まいは「島内」が9・7%(前年比7㌽減)、県内23・3%、九州・沖縄(鹿児島除く)38・8%、関西11・7%、関東13・6%など。

将来希望する居住地の問いには、「徳之島に住みたい」が28・2%(前年比14㌽減)に後退し、「同島以外に住みたい」は26・2%(同7・3㌽増)となった。

「徳之島のいいところ?」(複数回答)には①自然(海・希少動植物)90・3%②文化・(シマ唄・伝統芸能・闘牛)40・8%③地域コミュニティー(親戚等の付き合い)26・2%④温暖な気候24・3%⑤食文化22・3%。「闘牛は島の観光に役立つと思う」は78・6%が支持した。

記述式の「ふるさと『徳之島』の将来について思うことを一言」には、「自然豊かなまちであり続けてほしい」など自然保護の願いが9件。ほか、「観光客がもっと増えてほしい」「今と変わらずゆっくりとした時間が流れてくれていたらいい」「最高の島」「帰ってくる場所であってほしい」「若者をいかに島にとどめるかが重要」などのコメントがあった。