里アンナさんライブ

奄美ムーンチャイルドでライブをした里アンナさんと坂本雅幸さん

シマ唄と和太鼓が響く
圧倒的歌唱力で引き込む

 奄美市笠利町出身の里アンナさん(シマ唄)と岡山県出身の坂本雅幸さん(和太鼓)が20日夜、奄美ムーンチャイルド(坂元奈々店長)でライブを行った。長朝花節からスタートし六調まで8曲披露、会場は盛り上がった。

 同店の坂元店長によると、以前から知り合いだった関係から、今回の里さんの帰省に合わせて、ライブの話が持ち上がると、またたく間にチケットは完売したという。この日は約40人の来場者があった。

 今年でデビュー20周年になる里さんは「奄美でシマ唄を唄うのが一番緊張する。よ~りよ~りやります」と言いながら唄い始めると、圧倒的な歌唱力で一気に会場は里さんの世界観に引き込まれていった。坂本さんも和太鼓だけでなくチヂンやチャッパ(打楽器)を使って演奏。

 ライブ中盤になると、「ムラサメ」という7拍子の曲を三味線だけで里さんが演奏。坂本さんの「津軽三味線みたいに三味線が主の演奏があってもいいね」という発想から実現した演奏となった。

 また、坂本さんがシマ唄の稲すり節を唄うシーンや、ワイド節では来場していた人たちが踊り出し六調へと流れていった。アンコールでは2018年NHK大河ドラマ「西郷(せご)どん」メインテーマ曲をアカペラで披露した。

 店長の坂元さんは「シマ唄と和太鼓が心に響いた最高の時間でした」と話し、昨年11月の民謡民舞奄美連合会で総合優勝した楠田莉子さん(26)は「生で聴くのは初めて。斬新なことがたくさんあり、アイデアが豊富で楽しかった。あったかい雰囲気が伝わった」と笑顔で語った。