ヒカンザクラ開花宣言

通称「千本桜」の名所、奄美自然観察の森敷地周辺で開花したヒカンザクラ(22日、龍郷町・長雲峠)

龍郷町の町花「ヒカンザクラ」

見頃は2月中旬
龍郷町・自然観察の森

 龍郷町は22日、同町の長雲峠にある「奄美自然観察の森」で町花・ヒカンザクラの開花を宣言した。記録が残る2011年度以降、過去3番目に遅かった昨年と同日。2月中旬に見頃を迎えるという。

 この日、指導員の川畑力さん(45)が標準木で5輪以上の花が咲いたことを確認し、開花を宣言。初開花の日は同16日で、「過去10年、徐々に開花の遅れが見られるが、暖冬や台風などの影響では」と寒の入りの遅れを指摘。しかし、「ヒカンザクラは一本一本の遺伝子が微妙に違い、木によって満開、遅れがあるなど咲き方も異なる。個性や変化を楽しんでいただければ」と話した。

 奄美自然観察の森敷地内に約260本、基幹農道まで約310本、本茶峠旧国道に約460本が植えられている。川畑さんは「町制施行50周年を迎え、開花が観察の森を含めて龍郷町の魅力、歴史など知ってもらう機会になれば」と通称「千本桜」の観賞を呼び掛けた。

 22日現在、七分咲きも見られるが、周辺全体では一分咲き。3月上旬まで楽しめるという。