通常国会が召集され、大島紬で登院した自民党の三反園訓衆院議員(提供写真)
第217回通常国会が24日、召集された。自民党入り後は初の国会となる三反園訓衆院議員(鹿児島2区)は、知事時代から袖を通している大島紬を着用して登院、奄美振興への決意を新たにした。
1月開会の通常国会は、超党派の和装振興議員連盟の国会議員らが和装姿で登院するのが恒例となっている。三反園氏着用の紬は知事時代に「伝統工芸品のPR」を目的に、本場奄美大島紬協同組合が製作。イベントなどの際に着用しているという。
通常国会に臨む決意について三反園氏は「奄美群島の皆さんの思いに応えるため国会議員として一生懸命に取り組む。奄美群島振興開発特別措置法(奄振法)が延長された中、衆議院の国土交通委員会に所属しており、奄振予算などに関わる。インフラ整備などハード面もまだまだ予算が必要であり、国土強靭(きょうじん)化など災害対策の予算も必要。奄振交付金を活用し沖縄との連携強化も具体的に進めていく」と述べた。
消費者問題に関する特別委員会にも所属するが、「物価対策は喫緊の課題。離島ならではの支援策を拡充したい。(2区では)唯一の国会議員であり、奄美の皆さんの生活は私に任せてほしい」と力を込めた。三反園氏は血液製剤の備蓄問題にも関心を示しており、「県立大島病院などでの手術の際に血液が不足することがないようにしなければならない。血液製剤の確保が課題であり、改善に向けて努力していく」と述べた。
同国会の会期は6月22日までの150日間。初日は首相の施政方針演説など政府4演説があり、これを受けて27~29日に各党代表質問が衆参両院で行われる。衆院で少数与党の中、2025年度予算案の審議が焦点で、成立には野党の協力が欠かせない状況にある。自民、公明両党は立憲民主、日本維新の会、国民民主各党とそれぞれ政策協議を実施しており、野党の理解を得て早期の予算案成立を目指す。