喜界町塩道に完成した新施設・喜界町一般廃棄物最終処分場
テープカットで新施設の完成を祝う関係者
喜界町が整備を進めていた一般廃棄物最終処分場の落成式が24日、同町塩道の現地であった。隈崎悦男町長ら関係者がテープカットを行い施設の完成を祝った。計画着手から12年、念願だった施設がいよいよ稼働する。
最終処分場は、クリーンセンターから出た可燃ごみの焼却灰などを埋め立てる施設。燃えないごみ、一部粗大ごみなども受け入れる。
同町住民課によると、施設の埋め立て面積は2200平方㍍で、容量は7800立方㍍になる。1日あたり約1㌧の受け入れを見込み、稼働期間は15年間を予定している。
施設は鉄筋平屋建てで、屋根付きクローズド型。景観配慮や焼却灰の飛散・悪臭拡散防止を図れるほか、従来の「オープン型」と異なり、天候の影響を受けずに埋め立てが可能となる。また、施設の汚水が外部に漏れることがないよう、処分場は遮水シートで保護。敷地内には処理中に出た汚水を高度に処理する浸水処理施設を併設し、環境リスクを最小限に抑えながら運営に努めていく。
総事業費は約11億7180万円で、環境省の循環型社会形成推進交付金などを一部に充てた。工事は23年4月に着工。設計・施工管理を日本水工設計、建設施工を㈱峰山建設が手掛けた。
落成式には町職員や町議、工事関係者ら20人が出席した。神事の後、関係者に感謝した隈崎町長は「やっとできた。本町が掲げる持続可能な循環型社会形成の実現に向けた大きな一歩であり、一般廃棄物処理システムを確立させる拠点施設になる」とあいさつ。代表者らはテープカットを行い、新施設の完成を喜んだ。
事業は2014年度の計画着手から12年。最終処分場の建設は、町にとって長年の懸案だった。候補地の選定を巡っては水質の影響を懸念する声が住民から上がり、いったんは白紙になるなど難航。議会でも建設工事業者選定で2度にわたって否決がされるなど、計画は大きく遅れていた。最終処分場施設は2月から本格稼働するという。