心地よい日差しの中、桜の下を歩く参加者(26日、大和村の奄美フォレストポリス)
春の訪れを感じながら桜並木を歩く「第21回まほろば大和ウォーキング大会」(大和村・同教育委員会主催)が26日、大和村名音の奄美フォレストポリス一帯であった。村内外から972人が参加し、距離別三つのコースを思い思いに歩き、大自然の営みを感じながら心地よい汗を流した。
奄美フォレストポリスは奄美群島最高峰・湯湾岳(694㍍)の麓にある森林公園。一帯は国立公園に指定され、その一部は世界自然遺産エリアにもなっている。
朝まで降っていた雨も止み、午前10時のスタート前には晴れの絶好のコンディション。公園内のヒカンザクラは、2~3日前に咲き始めたといい、3~5分咲きの状態だった。
参加者は、6㌔・4㌔・1㌔のコース順に歩き出した。スタートの合図とともに走り出す子どもや、ウォーキング用の杖を使ってゆっくりと歩を進める高齢者まで、幅広い年代が桜を楽しんだ。
緋色に満開となった花を見つけ、家族や友人で写真を撮る姿も多く見られた。東京から観光で訪れた家族は、アマミノクロウサギの糞塊(ふんかい)を見つけると驚いた様子で、「夜、走り回っている姿を想像すると楽しい」と話していた。
11時頃までには全員がゴール。疲れをいやす豚汁をほおばり、航空券などが当たる恒例の抽選会に一喜一憂した。いち早く桜の下にブルーシートを敷き、団らんを楽しむ家族の姿も見られた。
1㌔のコースをゆっくり楽しんだという同村名音の勝山初代さん(78)は「天気も良く桜も咲いていて言うことなし。スタッフが親切に歩くペースを教えてくれた。すごく気分がよかった」と笑顔の花を咲かせた。
この地のヒカンザクラは2月初旬、満開となり見頃を迎える予想。