世界遺産登録3周年・徳之島町文化会館30周年記念コラボで「クロウサギ音楽会」も=26日、同会館
ひたすら磨き続けてオリジナルの宝物に(夜光貝アクセサリー作りコーナー)
【徳之島】徳之島町文化会館の開館30周年と「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」世界自然遺産登録3周年記念イベント「森と海の生き物たちと遊ぼう!」(NPO法人徳之島虹の会共催)が26日午後、同館であった。4エリア初の写真展(同会主催)と並行。家族連れなど約300人が自然体験ワークショップや「クロウサギ音楽会」を楽しみながら、自然・文化遺産の大切さを再認識した。
同イベントは、奄美・沖縄の世界遺産登録4エリアの関係機関・団体の協力で希少野生生物の貴重なショット計153点を一堂展示中の「いのちつながる写真展」(今月7日開始)で先行。ワークショップと音楽会も遺産登録1周年は天城町三京、2周年は同町当部集落でそれぞれ主催。3周年の今年は徳之島町文化会館30周年記念にコラボレーションさせ同館主催での開催に。奄美市立奄美博物館もアマミノクロウサギなどはく製の展示、特定外来生物(シロアゴガエル)対策など啓発で協力した。
自然体験ワークショップ「昔のおもちゃを作って遊ぼう」コーナーでは、虹の会の熟年会員たちが講師となって「缶あんじゃ(下駄)」やアダン葉を使った風車、竹笛づくりなどをちびっ子らに指南。根気強くひたすら磨き続けて世界で一つだけのオリジナル作品にする夜光貝アクセサリー作りは幅広い世代の関心を集めた。
音楽祭は、同会館スタッフと島民劇俳優ら「ゆうなの樹(き)合唱団」のパフォーマンスで開演した。「徳之島ダンスィング」や島唄の名手・中島清彦さんの「くるだんど節」などで魅了。同島に魅せられたテレビ局のプロが再びこの日だけのために編成・指導した「島の森音楽団」たちの演奏でも楽しませた。
同文化会館の実島一仁館長(60)は「開館30周年と遺産登録3周年のコラボイベントができたらいいと約半年前から計画。かけがえのない大切な自然と命、島の文化を次の世代につなげていかなければならない。多くの方々の来場に感謝します」と話していた。