【美術・工芸部門】前田正樹さん作「ガジュマル」
【写真部門】積信一さん作「ランデブー」
【書道部門】三原和代さん作「傅山」
第43回奄美市美術展覧会(風は南から…「奄美」2025AMAMI市美展)の作品審査が29日、同市名瀬の奄美川商ホール(奄美文化センター)であった。一般の各部門で最高賞にあたる市美展賞が選出され、美術・工芸部門は奄美市住用町の前田正樹さん(64)の「ガジュマル」、写真部門は同市名瀬の積信一さん(64)「ランデブー」、書道部門は同市名瀬の三原和代さん(80)の「傅山」が栄誉に輝いた。
奄美市、市教育委員会、市美術展覧会実行委員会主催。小学生から一般の応募総数は1276点(1219人)。一般は美術77点(66人)、写真78点(32人)、書道49点(49人)。小学生は美術391点、書道461点。中学生は美術120点、書道100点だった(小中学生は1人1作品)。展示会は2月16日~24日まで同ホールで開催される。
美術・工芸部門の東條新一郎審査員(70)は前田さんの作品を「繊細なタッチで描かれた日本画。幽玄な雰囲気が漂い、見る者を自然へといざなる」と評価した。
写真部門の濱田康作審査員(77)は積さんの作品を「月と星座と下の方に島影がわずかに映っている。難しい星空の写真を撮っている努力に対して素晴らしさを感じる」と講評した。
書道部門の上野一範審査員(71歳)は三原さんの作品を「迫力があり圧倒する力強さ、存在感あふれる作品。中心にある文字の面白さが最大限に目を引き立たせている。見れば見るほど味がある」と評した。
市美展賞各受賞者の談話は次の通り。
▽美術・工芸部門 前田さん
「大浜海浜公園のガジュマルを描いた。学生の頃から日本画を描き続けて50年、趣味で日本画を続けてきたことが実を結んだと思う」
▽写真部門 積さん
「ネイチャー(自然)で賞を取れると思わなかった。去年9月頃撮影し、天の川とアトラス彗星(すいせい)が融合したので『ランデブー』と題名。奄美ならではの自然の写真を撮り続けたい」
▽書道部門 三原さん「風邪をひいて外に出れない日が多く書を書き続けた。今の先生について6年。指導してくれる先生が背中を押してくれたおかげだと感謝している。書はこれからも続けていきたい」