子ども食堂、地域で連携

キックオフミーティングに集まった子ども食堂・地域食堂の11団体代表者たち

奄美大島11団体がネットワーク設立
奄美市でキックオフミーティング

 地域の子どもや高齢者に食事などを提供する奄美大島内の11団体は昨年11月5日、新たな団体「奄美大島こども食堂・地域食堂ネットワーク」(井上隆文代表)を立ち上げた。新規食堂設立の支援、情報発信で窓口を担う組織で、31日は関係者が集まり奄美市名瀬の新川ふれあい館でキックオフミーティングを実施。食堂同士が連携を深め、手を携えていくことを確認した。

 県が進める「子ども食堂地域ネットワーク拠点づくり支援事業」を活用し発足。所管する県子ども政策局から昨年5月に打診があり、各団体が協力し合える場を作ろうと相談していた。

 ネットワークは主に、新たに食堂を開きたい人のサポート、寄付や食材の分配、情報発信などを担う。代表には、いきいき理風(みちかぜ)食堂(奄美市)の井上さん、事務局長には、こどもたぬき食堂(瀬戸内町)の長井聡子さんが就任した。

 キックオフミーティングには、設立を支援したかごしまこども食堂・地域食堂ネットワークの園田愛美理事長が訪れ、「近い仲間がいることは志を達成する上で大きな支えになる。奄美から温かい社会を広げていって」とあいさつ。「つながる力と子ども食堂」をテーマに講話した県子ども政策局の新川康枝局長は「つながる力は強さを発揮させる。一人の100歩ではなく、100人で一歩を進めることで大きな前進になる」とエールを送った。

 加盟する11団体がそれぞれの食堂について自己紹介。活動や現状、課題などをシェアした。井上代表は「食べることは人と人との関係を結ぶ。子ども、高齢者を問わず、本当に困っている人が気軽に来られる食堂をみんなで一緒につくっていこう」と呼び掛けた。

 各加盟団体は次の通り。

 ▽奄美市 みらい子ども食堂、いきいき理風食堂、くっかる食堂、新川ふれあい食堂、友愛クラブ憩いの家、あしみなみ子ども朝食堂、しんおおとみ子ども大喜び食堂▽龍郷町 ドラゴンキッズ子ども食堂▽宇検村 ウケン連青食堂▽瀬戸内町 こどもたぬき食堂、すこも小デイゴ給食