バレイショ出発式でテープカットした関係者ら(1日、和泊町)
種場産地や功労者へ感謝状が贈られた記念大会(1日、和泊町)
【沖永良部】沖永良部のバレイショ「春のささやき」が、かごしまブランド産地に指定されて30周年となるのを記念したイベントが1日、和泊町やすらぎ館であった。沖永良部ばれいしょブランド産地推進協議会が主催。和泊、知名両町の農家や市場関係者ら約150人が参加し、これまでの歩みを振り返りながら、県を代表する農産物のさらなる発展を誓った。
沖永良部のバレイショは、戦前から自家用として栽培されてきた。1960年代から販売用の栽培が始まり、現在では早出し産地として全国の市場に出荷されている。
1996年に「かごしまブランド」産地に指定。それ以降、栽培面積は96年度の625㌶から徐々に増加し、2013年度からは1000㌶を超えている。共販量は、30年前の約4500㌧から現在は約8000㌧に増えている。
この日は、記念大会の前にバレイショ出発式を開催。関係者ら11人がテープカットを行い、収穫されたばかりのバレイショを満載にしたトラックが出発した。
式典には、種場産地である北海道栗山町の佐々木学町長と北海道由仁町の松村諭町長も出席。和泊町の前登志朗町長は「先輩たちが工夫を重ねて、ここまでブランドを育ててくれた。これからも産地として輝き続けたい」とあいさつ。種場産地の3団体(そらち南農協種馬鈴しょ協議会、JA大樹町種子生産部会、厚沢部町種子馬鈴薯耕作者組合)と、生産振興の功労者として和泊町の川村秀文さんに感謝状が贈られた。
続いて「シストセンチュウ抵抗品種『しまあかり』」について講話があった。
大会では▽足腰の強い産地体制の確立▽農業経営の安定―など4項目をスローガンに掲げ、信頼される産地づくりに努めていくことを宣言した。