創立60周年を迎えた名瀬与論会の記念式典であいさつする川畑文敏会長
奄美大島在住の出身者で組織する名瀬与論会(川畑文敏会長、会員98人)の創立60周年記念式典・講演・祝賀会と総会・敬老会が2日、奄美市名瀬の山羊島ホテルであった。「絆つないで60年新たな未来へ」を掲げた記念式典を機に、同会の名称を「奄美与論会」と改めて新たな歴史を刻んでいく。
島内会員だけでなく東京から沖縄まで全国の与論会関係者のほか、来賓として国政・県政・市政関係では三反園訓衆院議員(鹿児島2区)、前衆院議員の保岡宏武氏、永井章義県議、松山さおり県議、安田壮平市長が出席。地元からは田畑克夫町長らが駆け付けた。
川畑会長が行った式辞では1964(昭和39)年発足の会の歩みを紹介。「教員として名瀬小学校に勤務していた出身者が、与論島から出稼ぎにきていた大島紬の織工さんのお世話をする活動をしていたことが契機となり、『名瀬与州会』として産声を上げたと伝承されている」と述べ、75(同50)年に奄美まつりの舟こぎ競争出場以来、毎年出場を続けていることを報告し、「先祖を敬い、『誠の島』として誠の心を持ち続け、次の10年、さらに60年先を目指していこう」と呼び掛けた。
続いて田畑町長が来賓祝辞。全国の出身者が誠の心で結ばれた郷土愛に感謝するとともに、昨年11月の記録的な豪雨被害に触れ「甚大な被害を受けたが、復旧復興で多くの郷友会の支援を頂いた。着実に復旧復興している」と述べた。町政報告では、▽琉球列島大型グスクの北限とされる与論城跡(じょうあと)の国史跡化▽ふるさと納税が初めて1億2千万円の大台突破▽子育て支援へ窓口設置やハンドブック作成―を挙げ、「島の子どもたちは社会の宝。自分らしく健やかに成長できるよう、子育てに優しい町を推進していく」と強調した。
三反園衆院議員、安田市長も来賓祝辞を行った。
これまでの会の活動を支えた企業(マルエーグループ、奄美観光グループ)、歴代会長などの功績に対し、感謝状贈呈もあった。