地元住民ら大勢の来場者でにぎわった奄美駐屯地・瀬戸内分屯地開設6周年記念行事(2日、奄美市名瀬)
「美しい奄美守り抜く」
一般開放、約2800人が来場
陸上自衛隊奄美駐屯地(奄美市名瀬大熊町)と瀬戸内分屯地(瀬戸内町節子)の開設6周年記念行事が2日、奄美駐屯地で開かれた。3回目の周年記念行事に合わせて駐屯地敷地内を一般開放し、観閲行進や各隊員らの能力展示、車両の体験試乗も実施。招待客や地元住民ら約2800人が来場した。
駐屯地、分屯地は2019年3月に開設。南西諸島の防衛力強化を目指し、奄美駐屯地に中距離地対空誘導弾(中SAM)部隊や電子線部隊など約400人、瀬戸内分屯地には地対艦誘導弾(SSM)部隊など約200人が所属している。
記念式典には、安田壮平奄美市長や鎌田愛人瀬戸内町長ら来賓を招き、観閲式・観閲行進に隊員約200人、車両30両が参列。行進には今回初となるドローンが3機飛来した。
奄美警備隊長兼奄美駐屯地司令の長谷川健1等陸佐は、「日本の安全保障環境は戦後、最も厳しく複雑な状況に直面している」と指摘し、24年、中国海軍艦艇による奄美大島と横当島間の航行や、警備区域である与論島での大雨特別警報の発令など、奄美群島周辺での事例を報告。「奄美駐屯地、瀬戸内分屯地は名実ともに奄美群島の第一線部隊として、引き続き即応態勢を維持し、各種事態に対応する。万が一最悪の事態が発生した場合にもわれわれがこの美しい奄美を必ず守り抜く」と誓いを述べた。
式典後は、第8音楽隊(北熊本)による演奏や各隊員らの能力展示を開催。軽装甲機動車など自衛隊車両への体験試乗や、地元唄者らによる音楽ステージもあり、会場は多くの家族連れでにぎわった。