「ティーティーフェスタ」

野外ステージでは多彩な音楽発表でも楽しませた=2日、徳之島町手々福祉館

手々の魅力を伝えた「スペシャルツアー」

地域活性化へ自主イベント
徳之島町手々 交流人口が400人

 【徳之島】徳之島町北部の「山(さん)・金見(かなみ)・手々(てて)をもっと元気にしたい!」――。3集落合同の地域活性化イベント「ティーティーフェスタ」(同実行委員会主催)が2日、手々福祉館であった。延べ約400人が訪れ新鮮な農産物などの直売やステージ演芸、集落めぐりのスペシャルツアーなど多彩な手作りイベントを満喫。〝限界集落〟評を跳ね返す約6倍の交流人口で活気づいた。

 同町シルバー人材センターの同3集落の会員有志たちが「地域の特性や宝を生かした活性化を」と奮起。農林水産物生産者たちの協力も広く求め一昨年から「サンサンフェスタ」として山集落会場から開始。3回目の今年は試行的に手々集落への巡回開催となった。

 後背に世界自然遺産エリア連山の深い常緑、北には紺碧の東シナ海を望み、ヒカンザクラの鮮やかなピンクに抱かれた手々福祉館。穏やかな行楽日和にも誘われ午前10時の開会とともに島内各地から家族連れなどが絶え間なく訪れた。

 手々集落(約50世帯・80人)の村山佐ヱ明区長(74)は開会あいさつで「徳之島町の北端の手々は訪れる機会は少ないと思いますが、実行委が用意したイベントを満喫。これを機にこれからも声を掛け合ってぜひ遊びに来てください」とアピールした。

 「出店」の部には〝ソウルフード〟の「山羊汁」「シシ汁」「豚汁」など含む食物バザーや黒糖の製造実演、キャベツなど地場産野菜やかんきつ類、「手々オリジナルカレンダー」、リサイクル小物、青年作家の絵画展示販売など多彩なブースが登場。屋外特設「ステージ」の部には、青少年ミュージカル・結シアター手舞、徳之島高音楽部、リズム体操、奄美・沖縄民謡、書道パフォーマンスグループなどが出演。「スペシャルツアー」の手々集落歩きと、バードウォッチングの両コースには事前予約した家族連れなどが参加して魅力を満喫した。

 参加者たちからは「日頃は素通りすることが多かった。手作りイベントを楽しみながら地域の魅力をじっくり堪能できた」(町内50代女性)など感想も聞かれた。

 実行委員長の稲繁二さん(71)は「手々・金見・山地区を活性化したい、今回は手々の良さも知っていただけたと思う。次回は金見集落も含め検討。協力いただいた多くの皆様に感謝したい」と話していた。