笠利地区認定こども園の外観完成予想図(提供写真)
工事の無事や事業の成功を祈願し、鎌打ちする安田市長
育み・寄り添い・つなぐ施設へ
着工へ安全祈願祭 来年2月完成予定
奄美市笠利町に新設する「笠利地区認定こども園」の安全祈願祭が5日、現地であった。施設は2026年2月の完成を見込み、同年4月から供用を開始する。祈願祭には市や園、施工業者ら約70人が出席し、工事の安全を願った。
施設は、同町万屋にある太陽が丘総合運動公園の敷地内に整備する。市内公立の認定こども園は初めてで、26年度に赤木名小学校付属幼稚園、赤木名保育所(統合は25年度)、27年度に用安へき地保育所を廃止し、計3幼保を集約。保育士を再配備していく。
新施設は、鉄筋平屋建てで延べ床面積は1200平方㍍。定員100人で、総事業費は13億900万円。設計・施工は松山・有吉・松元・政共同事業体が担う。
室内には、乳児から5歳児までの年齢別の保育室を中心に職員室や調理室、遊戯室、屋根付きの砂場などを完備した。外観は、大きく横に突き出た独創的な大屋根が特長で、雨の日もぬれずに送り迎えができるようになる。いざという時は地域の災害拠点としても機能する。
安全祈願祭では、鎌打ちやくわ入れなどの神事が執り行われ、工事期間中の安全を願った。安田壮平奄美市長はあいさつで、▽子どもを温かく育む▽子ども、保育、従事者、自然に寄り添う▽つなぐことで育て機能を発揮する―を挙げ、「三つの視点を重点に整備を進めている。笠利町のシンボルとなる施設だ」と話した。
事業に向けては20年、地区の住民や有識者で検討委員会を立ち上げ、笠利町の子育て環境のあるべき姿や将来の方向性など、意見をまとめてきた。28日は、住用地区でも認定こども園の安全祈願祭を予定している。