奄美大島選果場タンカン

下場にある果樹園からの持ち込みが続いている奄美大島選果場


食味が劣る果汁の少ないスアガリのタンカン果実が確認された(提供写真)

委託平均10㌧近く入荷
果汁少ない果実混入、光センサーで選別

 特産果樹タンカンは集出荷期を迎えているが、光センサー選果機がある奄美大島選果場は1月24日から稼働している。現在、下場(平場)にある果樹園からの持ち込みが続いており、委託選果は日量で平均10㌧近い数量となっている。

 選果場では、共販・委託に分けて選果選別を実施。共販(JA出荷)が月曜・水曜・金曜、委託(個人出荷)が火曜・木曜・土曜のそれぞれ週3回行われている。今年度の取り扱い目標は共販が61㌧、委託計画138㌧。

 選果場を管理運営するJAあまみ大島事業本部によると、4日現在の数量は共販が15㌧、委託は40~50㌧に達しているという。JA担当者は「現在のところ選果作業は順調。腐敗果や病害果の混入を防ぐためにも家庭選別を徹底していただきたい」と呼び掛ける。果実のへたの切り残しについても「家庭選別の段階で、へたをしっかり切ってほしい」と求めている。

 夏場の記録的な高温、秋の降水量の多さ、冬場の曇天・日照不足といった気象条件により品質低下(低糖低酸)が指摘されているが、特有のジューシーさとはかけ離れた果汁が少ないタンカンも確認されている。JAは「ポンカンのスアガリのような果実がタンカンでもみられる。重さも軽い。外観は紅が乗って秀品のように見えても、中身がスアガリでは購入者の信頼を失う。光センサーを通すとこうした内部品質のタンカンは落とされ、規格外品で扱われる」と指摘し、果汁の少ない食味が劣る果実の混入を防ぐためにも光センサー選果機の利用を呼び掛けている。