内閣府メッセージを読み上げる「北方領土返還要求奄美キャラバン」の隊員(7日、大島支庁玄関前)
キャラバンが啓発活動
奄美島民会議
北方領土返還要求運動奄美島民会議(会長・福島幸樹奄美大島青年会議所理事長)は「北方領土の日」の7日、北方四島(国後、択捉、歯舞、色丹)の返還を訴える「キャラバン出発式」を奄美市名瀬の県大島支庁で開いた。式には、同青年会議所や地女連の会員らでつくる隊員9人と支庁職員ら約40人が参加、北方領土返還への決意を新たにした。
奄美群島女性団体連絡協議会の川井黎子副会長が、伊東良孝内閣府特命担当大臣・北方対策本部長の「北方墓参をはじめ交流事業の再開は日露関係の最優先事項。今年は戦後80年となる。若い世代が関心を寄せる機会を創設したい。船上から北方領土を見る機会を増やすなど、共に考える機会を作ることが重要」とのメッセージを読み上げた。
松藤啓介大島支庁長は「日露関係は厳しい状況だが、県としても機運醸成を図り次世代の関心を喚起したい。皆さんの声が届き、返還機運が高まることを祈る」と激励し、職員らから集まった180人分の署名簿を手渡した。
式後、キャラバン隊員らは支庁職員らに見送られ、街宣車で啓発活動をスタート。奄美市役所と瀬戸内町役場も訪れ、早期返還に向けた運動の周知や協力を求めた。
北方領土の日は、1855年2月7日の日本とロシアの「日露通好条約」の調印にちなみ、国民の理解と関心を深めようと政府が設定。同日には毎年、講演会や署名活動といったさまざまな活動が全国で展開されている。