コーヒー農園視察ツアー

農園代表の山下さつきさん(右端)の説明を聞くツアー参加者ら(7日、和泊町)

業界団体来島、国産の可能性に期待

【沖永良部】沖永良部島のコーヒー農園を視察するツアーが7日、和泊町のコーヒー農園であった。西日本コーヒー商工組合のメンバー12人が来島。コーヒーの収穫作業を体験しながら、国産コーヒーの生産状況を確認した。

ツアーは、6~8日の日程で国産コーヒーの可能性について考えようと開催。おきのえらぶ島観光協会が企画に関わった。

農園は現在、コーヒーの実の収穫最盛期を迎えている。アラビカ種約4000本を栽培し、毎年1㌧ほどの生産量がある。

この日は、(株)JUN建設コーヒー事業部沖永良部島コーヒー農園代表の山下さつきさん(53)が島の自然環境や栽培時の工夫を説明。「もともとはジャガイモ畑だったので、苗を植えてから5年ぐらいは病害虫の被害が多かった。農薬を使わずに被害を抑えるため、木の剪定(せんてい)や土壌改善を徹底して行った」などと述べた。

コーヒーの収穫体験もあり、真っ赤になった実を一つずつ摘み取った参加者らは「人の手で生産しているので、安心感がある」「熱意があると、ここまで育つんだね」などと話していた。

初めて来島した西日本コーヒー商工組合代表の雲田将央さん(47)は「沖永良部島で本当にコーヒーが栽培されていることに驚いた。コーヒー豆のほとんどは海外からの輸入に頼っているので、山下さんと協力しながら国産コーヒーを全国に広めていきたい」と語った。

山下さんは「コーヒーの専門家に、島の生産状況を見てもらえたのは大きい。今回のツアーを国産コーヒーが飛躍するきっかけにしていきたい」と期待を込めた。