龍郷町 町制施行50周年記念式典

町制施行50周年記念式典で飛躍を誓う竹田泰典町長(中央)(16日、りゅうゆう館)


ステージで再現された「平瀬マンカイ」(16日、りゅうゆう館)

「未来へ歴史と文化つなぐ」

 龍郷町の町制施行50周年記念式典が16日、町体育文化センターりゅうゆう館(文化ホール)であった。東京龍郷会、関西龍郷会、福岡奄美会の会員など出身者らを含む町民ら約600人が出席。来賓には、三反園訓衆院議員をはじめ各界の著名人が席を並べた。町政の礎を築き功績のあった22人、2団体を表彰。竹田泰典町長は50年の歴史を振り返り、未来へ向け「歴史と文化で創る活力と幸せが実感できるまちづくり」を旗印に掲げ飛躍を誓った。

 同町は1975(昭和50)年2月10日、町制を施行し、67年続いた龍郷村から龍郷町へと移行。99年から始まった「平成の大合併」では、単独町としての道を選択、以来独自の自立路線を歩んできた。

 竹田町長は式辞で「50年で生活環境は様変わりしたが、自然災害も結いの精神で乗り越えた。次の50年に向け共生の町たつごうを推進していく」と町勢発展への期待を述べた。

 来賓あいさつで田畑千秋東京龍郷会会長は「龍郷町は、大島開拓の恩人田畑佐文仁(たばた・さぶんじ)の出た地。近代・現代になっても多くの人材を輩出してきた。東京で暮らす龍郷人にとって誇り。我々にとってのアイデンティティーはここにある」と祝辞を述べた。

 オープニングステージでは、国の重要無形民俗文化財に指定されている秋名アラセツ(新節)行事「平瀬マンカイ」を同保存会が再現。白装束に身を包んだノロ(神職役)と補佐役の男性たちがチヂンを打ち鳴らし、歌の掛け合いを行い、八月踊りも披露された。

 保存会の隈元信一郎・幾里区長(66)は「記念行事で披露できたことは光栄。次の世代に歴史と文化をつないでいきたい」と語った。