本番さながらの設定で模擬投票を行う学生たち
若者の声、政治に届けよう
事例発表や模擬投票 一票の重みなど学ぶ 県、市明推協
選挙や政治の重要性を学ぶ出前授業「学生のための選挙講座」が18日、奄美市名瀬の奄美看護福祉専門学校であった。同校の1年生46人が事例発表や模擬投票を通じて、政治参加の意義や一票の重みを学んだ。
若者の選挙や政治に対する理解促進を目的に実施。県明るい選挙推進協議会大島支会、奄美市進協議会が共催した。
この日は、県内の大学生らでつくる学生投票率100%をめざす会(STEP)代表の井上美帆さん(鹿児島大学工学部)が「STEPと選挙を学ぼう」と題して事例発表。県内の投票率や投票の大切さなどを解説した。
昨年10月に行われた参院選の県内の年齢別投票率は18歳が約40%、19歳が約26%。高齢者ほど投票率が高い傾向にあり、井上さんは「このままでは若者の声が届かなくなる」と警鐘を鳴らした。低迷する理由には、▽面倒くさい▽関心がない▽候補者や政党が分からない―を挙げ、「もっと情報収集やみんなで話し合いをすべき」と主張。「日本の選挙は義務ではなく権利。せっかくの権利を大切に使うべき。選挙に行こう」と訴えた。
模擬投票では3人の候補者を想定し、公約や演説に耳を傾け、投票所では受け付けから開票まで、本番と同様の舞台で一票を投じた。
こども・かいご福祉学科1年の秋丸巧光(たくみ)さんは「自分に合う公約がなく、なかなか投票に足が向かなかった。大事な権利だというのは分かっている。じっくり考えたい」と話した。