コース料理の他に軽食としてサラダ、スープ、デザートも用意された。それぞれを説明する菊地シェフ
見た目もかわいい、タンカンを使ったデザートはムース
タンカンの香りが利いたソースで味わう「オイルサーディンと春一番のメダル」の一皿
食事が進み、商談も進んだ商談会
ペアリング用に用意された黒糖焼酎
【東京】東京・代々木を会場に開催された「『とくの島』観光・物産フェアin東京」を前に15日、日本橋三越新館10階の代官山ASOチェレステ日本橋店を会場に、「春一番」商談会DISCOVER TOKUNOSHIMA商談会冬の陣(JAあまみ天城事業本部・徳之島事業本部、天城町、伊仙町、徳之島町主催)があった。
各町長をはじめ、各JA事業本部、役場職員、生産者ら20人が徳之島から参加、JA鹿児島県経済連東京事務所、鹿児島くみあい食品㈱、コープデリなど流通関係者、バイヤーなど合計40人が一堂に会して開催された。
主催者からは、徳之島の赤土バレイショ「春一番」の魅力を前面に打ち出し、徳之島3町の熱い思いを訴え、招待客らは、熱心に聞き入っていた。料理長の菊池恒毅シェフが今回のために考えた「春一番」メニューで、来場者らをもてなした。
出席者らは料理が出されると、シェフから丁寧な説明を受けながら、舌鼓を打っていた。徳之島特産の黒糖焼酎とのマリアージュも考えられ、ワイングラスに注がれた焼酎も味を引き立てるのに一役買った。
JAあまみ天城事業本部の中山浩樹天城地区園芸部会長らがあいさつに立ち、「『春一番』と検索したら、徳之島の新バレイショが検索で出てくるように有名にしたい」と熱い思いを伝えた。
同本部の大吉平一郎同地区バレイショ部会長らから春一番の栽培方法、こだわり、赤土で育ったバレイショの魅力が伝えられた。
高岡秀規徳之島町長の乾杯の音頭でスタートした。手始めにふかしたイモをシンプルに塩で提供され、ほか地域のイモとの違いを確認し合った。デンプン含有量、糖度の違いなど、科学的な根拠も交えて説明があった。
㈱ホテルオークラエンタープライズ執行役員の山崎正調理部長は「和洋中、それぞれのトップを連れて来ました」と話し、「おいしさには糖質が高いだけでなく、酸味も必要で、そのバランスが素晴らしい」と話し、同和食料理長の西川和浩さん、同洋食担当調理部次長の戸島裕さんらも口々に「シェフのアイデアの行き届いた、春一番の特性をよく生かした料理でとてもおいしかった。ホクホクとねっとり感、素材の甘味もしっかり感じられた」と、「春一番」の魅力を堪能していた。
菊地シェフは今回、30~50歳代の共働き世帯へ向けた家庭でも気軽に作れるレシピを考案し、提供。「タンカンのソースで頂く春一番とオイルサーディンのメダル」や「キャベツと春一番のスパゲティー」、「春一番コンフィ」などを味わいながら、にぎやかに商談会が進められた。
JAあまみ天城地区園芸部女性部長の上岡節子さんからも「私たちの作った子どもたち(春一番)がこんなすてきな料理になり本当に感動しました。一つ一つ手で触って選別しています」とアピールした。