徳之島高生(前列4人)らアイデア提供した黒糖・フルーツを使った新商品「琥珀島」が完成、披露された=27日、徳之島町役場
純黒糖・パッションフルーツ・スモモで新食感「琥珀島」
【徳之島】「パリシャリ黒糖『琥珀島・コハクトウ』に夢中!」――。日本航空㈱(JAL)のクラウドファンディング(CF)=JALプログラム=に徳之島町など官民が連携支援。県立徳之島高校の生徒たちが黒糖とフルーツ使用などアイデアを提供した「新食感スイーツ『琥珀島』」の完成披露発表会が27日夕、同町役場であった。近く同町ふるさと納税返礼品や道の駅などに登場する。
JALふるさとCF「徳之島高校の未来・夢・応援プロジェクト!~未来へ羽ばたく君たちを応援します!~」の第4弾。徳之島町やJALグループの㈱JALUX、一般社団法人i・clubなど企業団体が連携支援した。
徳之島高が「総合的な探究の時間」の「地域人材育成プログラム(通称・黒糖を生かした商品開発JAプログラム)班の女子生徒4人が昨年4月から取り組んできた。地元での商品開発には、黒糖製造100年余の「農夢ワールド―吉三ブランド―」(同町母間、田袋智恵里代表取締役)も協力した。
キャッチコピーは「噛(か)めば広がるパリシャリ食感。これこそ黒糖の新食感。これであなたも、パリシャリ黒糖に夢中!」。ほのぼのとカラフルに、▽純黒糖を原料にかたどった国指定特別天然記念物アマミノクロウサギ(琥珀色)▽パッションフルーツのダイヤ(黄色)▽スモモのハート(赤)―の3種をミックス。パッケージ・デザインも若者感覚で仕上げた。
完成披露プレゼンテーションにこぎつけたのは、同探究班の寺村陽花(はるか)さんら普通科2年生4人。JALや学校、町関係者ら23人が参加。寺村さんらは、アイデアにつながった事例(背景)に「黒糖は若者には人気がない。琥珀糖が10代にはやっている。黒糖で作りたい」。レシピの試行も重ね、「琥珀糖にすることで黒糖よりも味がまろやかになり食感も良くなる。味にこだわり黒糖の癖をなくすことで若者にも食べやすくておいしいお菓子に。フルーツの味や香りは純度100%(人工甘味料などは使わず)安心して食べられる」など特長を強調。寸劇も交えアピールした。
試食タイムで関係者らは、黒糖やフルーツを若者感覚でアレンジした新食感に納得。苦労した点など質問には、「私たちのターゲットの若者向けと、企業の大人の方々との認識の差を埋めるのが大変だった。形状の決定や外の乾燥部分の厚さを決めるのも苦労しました」と笑顔で振り返った。
土産品店など販売価格は1箱千円程度を見込んでいる。問い合わせは同町企画課ふるさと思いやり応援推進室(電話0997・82・1131)。