離島防衛想定し訓練

大山総合グラウンドを移動する自衛隊員ら(27日午後2時頃、知名町)


笠石海岸に上陸する自衛隊員を乗せた偵察用ボート(27日午後6時20分頃、和泊町)

米海兵隊、運用上の都合で参加できず
沖永良部島でIF
昨年に続き2回目

 【沖永良部】陸上自衛隊と米海兵隊による日米共同訓練「アイアン・フィスト(IF)25」が27日、沖永良部島であった。陸上での戦闘訓練に加え、ヘリコプターや偵察用ボートを使った着上陸訓練を行った。

 IFは離島防衛を想定したもの。沖永良部島での訓練は昨年に続き2回目。

 この日、島の沖合には、海上自衛隊の輸送艦「くにさき」と米海軍の揚陸艦3隻が待機し訓練に備えた。当初、米海兵隊が訓練に参加する予定だったが、米軍側の運用上の都合で参加はなかった。

 午後2時頃、陸自CH47大型輸送ヘリ1機が知名町の大山総合グラウンドに着陸。陸自隊員約20人がヘリから降り、隣接する大山野営場に潜んでいた敵役の部隊を制圧するまでの動きを確認した。

 午後6時頃、和泊町の笠石海岸で上陸訓練が行われ、海自輸送艦「くにさき」と米海軍揚陸艦「ラッシュモア」から出発した計9艇の偵察ボートが上陸。ボートに乗っていた陸自隊員約70人が砂浜を駆け上がり戦闘態勢をとった。

 訓練を見守っていた元自衛官で知名町在住の男性(64)は「小さな島を守るためにも外国との共同訓練は必要になってくるだろう」と話した。