大人のリーダー研修会

研修会で意見を交わす参加者ら(1日、和泊町)

島の文化を次世代へ 和泊町

 【沖永良部】島の未来を紡ぐ大人のための文化継承リーダー研修会が1日、和泊町の中央公民館であった。島内で子育て支援などを行っている団体のメンバーら10人ほどが参加し、文化を継承することの意義や学ぶための実践スキルを学んだ。

 子どもたちの育成活動をしているボランティア団体「あしまなの木」が主催。地域の未来を担うリーダーの育成を目的に、2日間の日程で行われる。

 講師は、タイの大学の助教授で、少数民族の文化継承に尽力しているスミットラさんが務めた。

 初日午前中はファシリテーター講習があり、「学ぶ」ことをテーマに、その意義や方法について意見交換した。参加者らは「学ぶことで人生が豊かになる」「学ぶことは楽しいし、身を守るために必要」「昔は人とのコミュニケーションを通じて学んでいたが、今はインターネットや本などで学べる」などの意見が出た。

 島ムニ(方言)の継承についてスミットラさんは「言葉を学ぶことに価値を見出すことが大事。年代ごとに学ぶための方法に工夫を加える必要がある」とアドバイスした。

 2日目以降は、文化継承の意義について講義が行われるほか、島の文化を楽しく学んでもらうためのゲーム(すごろく)を作成する。

 主催したあしまなの木のメンバー、町田美子さんは「子どもたちの育成のために積極的に動いてくれる大人を増やしていきたい」と話した。