喜界島でみらい会議

住民80人が島の課題やこれからについて意見を交わした喜界島みらい会議(提供写真)

 

 

 

「これから」「できること」で議論
住民80人がアイデア

 

 

 喜界島の将来像や抱える課題について考えるプラットフォーム「喜界島みらい会議」が2日、喜界町役場コミュニティホールであった。中学生から80歳代までの住民80人が集まり、「私たちの未来の喜界島」をテーマに議論。世代を超えて、「島のこれから」「今できること」などでアイデアを出し合った。

 喜界町主催で、同実行委員会が運営。町政懇談会を引き継ぐ新たな会議体で、昨年に続き2回目。住民視点の発想や新たな考えを聞き取り、町の計画や取り組みに反映する狙いがある。

 会議は、くつろいだ雰囲気で小グループが話し合うワールドカフェ方式で行った。隈崎悦男町長をはじめ、町職員や議員らも参加。「どのような島の未来を描くか」「思い描く喜界島になるためには」など、ラウンドごとにテーマを設け、20分3ラウンド、14テーブルで語り合った。

 寄せられた意見では、人口減少対策や医療の充実、文化保存、雇用確保などの分野で、盛り上がるアイデアや提案が目に付いた。観光推進や農業振興のほか、若者の流出に対する意識も高く、大学の創設やサンゴ留学の増員を求める声もあった。

 喜界中2年の古沼世楽(せら)さん(14)は「島は学ぶ場。もっと学ぶ場が欲しい」と訴え、多くの共感に喜んだ。同2年の園田悠(はる)さん(14)は「人口減少が気になった。(島外との)交換留学などは良いアイデアだと思った」と、眼前に迫る課題に思案していた。

 隈崎町長は「町では今、子や孫が住んでよかったと思えるまちづくりを進めており、会議ではその実現に向けた要素が全て入っているように思えた」と総括。「うれしかったことは、参加者が喜界島の未来に明るい希望を持っているということだ」と話した。