3月18日は「点字ブロックの日」

点字ブロックの上を歩く参加者ら(18日、知名町)

視覚障がい者が歩いて点検
「思いやりの心を大事に」

 【沖永良部】「点字ブロックの日」にちなみ、点字ブロックの上を歩くイベントが18日、知名町で行われた。視覚障がい者4人を含む計12人が参加。同町役場庁舎から旧役場までの約1・5㌔を歩いて点字ブロックの設置状況などを確認した。

 イベントは、沖永良部視覚障がい者福祉協会が主催。点字ブロックは、目の不自由な人が外出時に危険にさらされないようにと、岡山県岡山市の三宅精一さんが考案し、1967年3月18日に世界で初めて岡山市に設置された。2010年に「点字ブロックの日」が制定され、今年で15周年となる。

 この日は、健常者と視覚障がい者が2人1組で役場前をスタート。役場職員も同行し、歩道に点字ブロックが設置されていなかったり、消えかかっていたりする場所を確認しながら歩いた。

 目的地に到着後、意見交換。参加した視覚障がい者からは「歩道と車道に段差があり、それを知らせる点字ブロックがなくて危ないと感じた」「お店の前は車が多くて危険」「側溝の穴に白杖が引っかかってしまった」などの意見が出た。

 サポートメンバーとして参加した沖良子さん(73)は、現在同行援護従業者の養成研修を受講中で「今までは手をつないで歩くことしかできなかったが、今回は周囲の状況を説明しながら、視覚障がい者が安心して歩けるよう配慮することができたと思う」と振り返った。

 沖永良部視覚障がい者福祉協会会長で視覚障がい1級の西村富明さん(77)は「視覚障がい者が外に出やすい環境を作るためにも、健常者が思いやりの心を持って障がい者に接することが大事になる」と話した。