九州民謡王座決定戦で時岡さん準優勝

大分県であった第4回九州民謡王座決定戦の青年の部で準優勝した時岡優里菜さん(提供写真)

 

 

これからの目標などを語った時岡さん(22日、奄美新聞社)

 

 

 

「唄える看護師」目指す

 

 

 九州民謡王座決定戦・コツコツ全国大会実行委員会主催で16日、大分県日田市の日田市民文化会館「パトリア日田」大ホールで、「第4回九州民謡王座決定戦」があり、奄美市名瀬久里町の時岡優里菜さん(19)が、「請くま慢女節」を唄い青年の部で準優勝を果たした。164人が自慢ののどを披露し、競い合った。

 時岡さんは4歳頃からシマ唄を習い始め小学1年生から、本格的にシマ唄と三味線を始めたという。シマ唄教室に通っている「友達と一緒に行きたくて通い出したのがきっかけ」と話した。

 前日の15日に予選があった。164人から60人が残り、16日の決勝となった。専門学校(奄美看護福祉専門学校・看護科1年)のテストが続く中、出発する日もテストを済ませ夕方、大分県へ向かった。

 予選の時は睡眠不足で絶不調。時岡さんは「悔いは残っている。テスト優先だから調子は良くなかったが、素晴らしい賞を頂いたのでうれしかった」と振り返った。

 シマ唄の魅力について「曲調が好き。歌詞の中で使われている方言の意味を知ったり、曲の内容を知ったりすると一つのストーリーになっているので勉強になる」と話し、目標にしている人は「奄美民謡大賞を受賞した人たち全員。すばらしくすてきな人ばかり」と語った。

 県立大島高校卒業後、同専門学校へ進学。資格取得の関係から1年生が一番楽だと言われて入学したが、実習・実技・筆記試験などあり授業時間も高校と違って90分。大変だが専門の知識が学べるのでやりがいを感じるという。

 将来のことは学校に通いながら考えていくが、島外に出ることがあってもいずれ奄美に帰ってきて島内で働き「唄える看護師」を目指すと意欲を見せた。4月・5月・6月と、シマ唄の大きな大会を控えている中、4月から2年生となりテストも続くが、「目標に向かって文武両道でいく。島外の大会にも出て奄美の魅力を伝えたい」と語った。

 今回の大会で時岡さんが着た大島紬の振袖が大会関係者や観客から注目され、「奄美のアピールができた」と喜んだ。