眞久慈トンネルの開通をテープカットで祝った(瀬戸内町古志側)
県が瀬戸内町で整備を進めていた主要地方道、県道名瀬瀬戸内線伊目工区「眞久慈(まくじ)トンネル」(延長326㍍)が22日、開通した。道路改良部分を含む422㍍区間の供用開始にあたり、安全祈願祭や式典、祝賀会が開かれ、県や自治体関係者、地元選出国会議員ら約90人が出席。災害に強いトンネルが完成し、安全・安心に根差す新たな交通インフラへ期待を寄せた。
県道名瀬瀬戸内線は奄美市名瀬から大和村、宇検村を経由し、瀬戸内町古仁屋へ至る延長103㌔の幹線道路。国道58号の代替ルートと位置付けられ、古志、久慈間の伊目工区は2013年度から、急勾配、幅員の狭さなど、災害時の通行が困難とされる未改良区間1・0㌔の整備事業に県が着手。古志側297㍍区間の整備は21年度までに完了。未整備区間は久慈側281㍍のみとなった。
眞久慈トンネルの総幅員は8・0㍍、車道部が5・5㍍(2車線)。トンネル本体の事業費は約16億円(同工区総事業費は約28億円)。22年1月に着工、同年10月に貫通以降、LED照明の取り付け工事や道路舗装などを進めてきた。
古志側出入り口であった式典には、自民党の三反園訓衆院議員(鹿児島2区)、金子万寿夫元衆院議員、県議らが出席。神事やテープカット、通り初めがあった。
祝賀会は旧久慈小中学校跡地に場所を移して開催。鎌田愛人町長は「供用開始により、沿線住民の安心安全や産業の活性化、救急搬送、医療活動の安全性、迅速性の確保など、多くの効果を期待する」とあいさつ。松藤啓介大島支庁長は「今後も幹線道路の整備による人や物の交流を支える、交通ネットワークの形成を進めたい」と話した。