新たに開所したサンゴ留学生の学生寮「サンゴ寮(通称)」
開所を祝いテープカットを行う関係者
喜界高校に通う島外出身の生徒を受け入れるサンゴ留学生の学生寮「サンゴ寮(通称)」の開所式が24日、同町湾の現地であった。式では、隈崎悦男町長やサンゴ留学生ら関係者がテープカットを行い、新たな学びの拠点の完成を祝った。入寮は4月5日の予定で、1~3期生の18人が共に生活を始める。
サンゴ留学生は町独自の離島留学制度で、未来の担い手育成、関係人口の創出などを目的に、2023年4月から受け入れを始めた。現在、1・2期生の計12人(男5人、女7人)が所属し、4月からは3期生6人(男4人、女2人)も新たに加わる。寮はこれまで、同敷地内にある寮や民間の空き家を改修し受け入れてきたが、より多くの学生を受け入れ、地元生徒や地域との交流の機会などを増やすため、新たに建設した。
施設の正式名称は「KIKAIJIMAマザーツリーハウス」で、木造造りの2階建て。延べ床面積は約416平方㍍。建物内には、机、ベッド、空調機器などを完備した個室18室があり、共同の浴室やトイレのほか、食事・多目的室、事務所室などを設けた。
式には、町や学校、工事などの関係者約20人が出席。隈崎町長は「学びの拠点としてだけでなく、地域の交流の場になることも期待している」とあいさつした。
喜界高校2年生で留学生代表の樋口美憂さん(17)は、「自然、文化、地域にたくさんのことを学び、大好きな島で仲間と協力し、たくさんの魅力を発見したい」と感謝。テープカットの後は内覧会を行うなど、新たな学びの拠点の躍進に期待を寄せた。
建設費は約2億5080万円で、事業には奄振事業やふるさと納税の一部などを活用した。建設工事は㈱峰山建設、設計監理は三反田設計が担当。今後は、地域おこし協力隊ら4人が管理・運営などを担っていく。