上城小学校を卒業した稲江鈴さん(24日、知名町)
「みんなが支えてくれたおかげ」
地域住民で門出祝う
【沖永良部】知名町立上城小学校(川畑めぐみ校長 児童19人)の卒業式が24日、同校体育館であった。在校生や地域住民など60人ほどが集まり、唯一の卒業生となる稲江鈴さん(12)の門出を祝った。
会場にはエラブユリ(テッポウユリ)やスプレーギクなどの花が飾られ、稲江さんは、参加者の拍手に迎えられながら、少し緊張した表情で入場した。
川畑校長は「同級生がいない中、1人でしっかり学習してきた。頑張ってきた自分を信じ、中学生になっても努力を続けてほしい」と激励した。
お別れの言葉では、在校生一人一人が「登校すると、毎日『おはよう』と言ってくれて、お話ししてくれた」「一輪車の練習で、転ばないように手を貸してくれた」など、思い出とともに感謝を伝えた。
6年前、ただ1人で入学した稲江さん。最後は参加者全員で校歌を歌い、笑顔で学び舎を後にした。
稲江さんは「先輩や後輩、地域の人たちが支えてくれたおかげで卒業することができた。中学では苦手な数学を頑張って、将来は介護士になりたい」と話した。