地域総合戦略を手に、右から勝眞一郎審議員長、安田壮平市長、山下哲次会長
笠利町と住用町の地域創生戦略の協議を進めてきた、両地区の地域創生戦略策定審議会は25日、審議会の代表が市役所を訪れ、安田市長に報告書を手渡した。報告書を受け取った安田市長は「審議委員の思いが詰まった報告書は、重みを実感する」と述べ、「合併から20年を迎える中、両地域の資源や特色を生かした戦略と受け止め、一つ一つ市の事業に結び付けていく」と語った。
両審議会は、2024年3月に市が策定した奄美市総合計画「未来の奄美市づくり計画」に基づき、笠利版と住用版を策定してきた。
笠利版地域創生戦略策定審議会(勝眞一郎審議員長、審議員20人)は、昨年6月から3回の審議会を開き、「未来へつむぐまち“かさり”~わたしたちの笠利町“ほこらしゃ10年計画”」を完成。勝審議員長は「自分たちの言葉で笠利町の未来を語り、地域住民が知恵を出し、汗をかき、互いに励まし応援するような戦略とした」と総合戦略を手渡した。
10年後のありたい姿を①ひととくらし「地域住民、Iターン者、Uターン者みんなが住みやすいまち笠利町」②しごと「地域や人々がにぎわい活力と潤いのあるまち笠利町」③まち「安全・安心、生きがいのあるまち笠利町」―の3本柱で構成した。
住用版地域創生戦略策定審議会(山下哲次会長、審議員11人)は、昨年8月から3回の審議会を開き、「世界自然遺産の山河に抱かれ“人と自然と文化”が息づく“住んでよし・訪ねてよし”のまちづくり“住用未来10年計画”」を完成。山下会長は「住用の特色を生かし、独自の効果的で、成果目標を掲げた戦略とした」と総合戦略を手渡した。
基本方針を①自然を活用した稼ぐまちづくり②災害に強い防災まちづくり③定住振興を見据えたまちづくり―の3本柱で構成した。
両総合戦略は今月中に決済され、新年度に市ホームページで公開を予定している。また、笠利版総合戦略は概要版を作成し、広報「奄美市だより5月号」と同時に、笠利町の全世帯への配布を予定している。