喜界島よろこBiz協同組合の創立総会に出席した組合員や関係者
繁忙期が異なる仕事を組み合わせて働き手を派遣する組織「喜界島よろこBiz協同組合」の創立総会が25日、喜界町役場であった。国の「特定地域づくり事業推進法」の制度に基づく組織で、今後は6月をめどに事業開始を目指し、県に組合の申請や認定の手続きを進める。
制度は、人口減少が著しい過疎地域において、複数の事業者が人材を共有し、繁忙期の働き手を確保することが目的。安定した雇用に不安のある移住者らをマッチさせる狙いがあり、複数の事業者が季節や時間に応じて要望する職場に派遣。例えば、収穫期には農業、繁忙期には観光業に携わったりと、1年を通して働く場を提供していく。
組合員は、農業、老人福祉・介護事業、自動車賃貸業、糖類製造業、娯楽業の6事業者で構成した。2025年の初年度は派遣職員3人の雇用を計画しており、県の認定後に募集を開始する。
総会では、6組合員(委任状含む)のほか、隈崎悦男町長ら町関係者、米田信也町議会議長ら15人が出席。25年度の事業計画や予算、役員選任など15議案を可決した。
隈崎町長は祝辞で、「地域の人材づくりとして果たすべき役割は大きい。かけがえのない成果を生むことに期待している」と激励。設立発起人で、代表理事に選ばれた耕種農業・よろしの宮本一徹代表は「若者などの働く場充実は大きな課題。移住者を採用し、派遣することで地域経済の発展に努めたい」と決意を述べた。
事務所は同町湾471―9に設置。今月末で地域おこし協力隊退任予定の行本未沙希さんが事務局長を務める。
代表理事を除くその他の役員・組合員は次の通り。(敬称略)
▽理事 原田尚樹(トラベル喜界)、德成寿(孝心)▽監事 界田満仁(喜界町社会福祉協議会)▽組合員 南村和弥(ナムラKF&S)、種田宗一郎(south・beats)