学校での大島紬体験活動

奄美の高校で行われている大島紬の着付け体験活動(資料写真)

郷土知り愛する心に
着用機会でユーザー確保

 奄美の伝統産業である大島紬の普及・拡大に向けては学校で着付けなどの体験活動が行われている。教育面での役割として「郷土を知り、郷土を愛する心を育てるために重要」との位置付けだ。

 県議会3月定例会での地頭所恵教育長の答弁によると、県内の学校において大島紬の魅力に触れるとともに奄美の伝統文化への理解を深めるために、小学校では総合的な学習の時間などで着付けや泥染めなどの体験学習をしている。高校での取り組みもある。総合的な探究の時間や専門科目などで。

 この中では大島紬の着付けや泥染め、機(はた)織りといった体験活動や製造工程の見学、大島紬のデザインコンテストへの参加などが行われている。今後も引き続き各学校で地域の実情に応じて関係する団体の協力を得ながら大島紬の着付けなど体験学習が進められる見通し。

 ユーザーの確保に向けては着用機会の促進が図られている。両産地組合が取り組んでおり、▽奄美の産地組合=奄美市において毎年1月5日の「紬の日」に合わせて大島紬を着用した関係者などが市街地を練り歩く紬パレードを実施。併せて着付けや機織り体験のイベントなどを実施し大島紬のPRや魅力を発信▽鹿児島市の産地組合=同市において毎年実施している紬フェスティバルの中で、大島紬の着用を参加条件とした紬パーティーを開催。併せて機織り体験、紬を使ったワークショップを実施するなど大島紬に親しみをもってもらう機会の創出―といった内容。こうした取り組みについて商工労働水産部の北村貴志部長は議会答弁で「着用機会の確保は大島紬の需要拡大やPRにつながる」との考えを示し、県として引き続き産地組合が行う取り組みを後押ししていく方針。

 着用機会は県職員も率先している。大島支庁では着付けを学び着用を通じて「大島紬のPRに寄与する」ことを目的に2014年、職員が自主的に着装クラブを結成。着付け教室の定期開催や各種イベント、仕事始め式での大島紬着用に取り組んでいる。

 大島支庁の取り組みの本庁での活用については「職員に対し着装クラブの活動を紹介するほか、大島紬の着装機会を提供するイベントや販売会、着物のリースや着付けに関する情報提供を行うことにより大島紬に対する職員の関心を高め、着用に向けた機運の醸成が図られるよう努めていく」(北村部長)考えだ。