災害派遣活動用物資のコンテナ設置で協定を締結した陸上奄美警備隊と天城町=8日、同町役場
【徳之島】天城町防災センター敷地(天城)への「陸上自衛隊奄美警備隊・災害派遣活動用物資のコンテナ設置に関する協定締結式」が8日、同町役場であった。自衛隊未駐屯地における諸災害の発生時、救援活動など初動対応派遣隊員の糧食や飲料水を事前に保管して備える。自治体の敷地内へ自衛隊の物資を事前に集積するのは全国初という。28日は与論町でも予定している。
豪雨や地震など災害が頻発している近年の状況を踏まえ、陸自奄美警備隊の災害活動隊区である奄美群島の中で自衛隊施設を有しない徳之島の自治体の敷地内に、自衛隊派遣の派遣活動に必要な物資を事前に集積。迅速かつ継続的な対処態勢を確立することなどが目的。双方間で協議を重ねてきた。
協定式には双方の関係者が出席。概要説明に続き、森田弘光町長と奄美警備隊長の長谷川健1等陸佐が協定書を交わした。
森田町長はあいさつで「今後、徳之島で大規模災害が発生した場合は天城町防災センターを活動拠点としていただき、島民の安心安全にご尽力いただきたい。引き続き、町民一人一人の防災意識の向上も図っていきたい」などと期待。
長谷川隊長は昨年11月の与論島における大雨特別警報時の初動対応隊員派遣の際、隊員活動用の食料や飲料水不足などを背景に今回の協定に至った経緯も説明。「引き続き奄美群島のために活動させていただき、大規模災害を含むあらゆる事態に対処。必ず結果を残せるよう引き続き部隊を育成したい」と述べた。
具体的には、同町防災センター敷地内の約3・7平方㍍を借用(無償)してコンテナ(75㌢×149㌢×高さ140㌢)を計4基常設(設置済み)。規模的には隊員約30人が約1週間活動できる食料や飲料水など物資を集積する。初動派遣隊員の宿舎は、町民の避難に支障のないよう配慮しつつ、同防災センターや町B&G海洋センター体育館などをその都度協議して充てる方針という。