奄美フードスタイル開所式

加工場内で開かれた開所式(14日、宇検村湯湾)

15日からオープンする「奄美フードスタイル」

加工介した出会いの場へ
乾燥パウダーを製造 宇検村

 奄美大島の食品や加工品の販売などを行う「奄美ポイントライン」(曽根伸泰代表取締役、同村湯湾)は14日、物販も担う農産物の加工施設「奄美フードスタイル」の開所式を同村湯湾にある現地で開いた。行政や企業の関係者ら約20人が出席。村産のヨモギやタンカンなどを原材料に乾燥パウダーが製造され、新たな地域振興の発展へ期待を寄せた。オープンは15日。

 施設は遊休状態にあった、障がい者支援施設「滝の園」(同村須古)が使用した旧加工場。新たに中小企業庁の事業再構築補助金(補助率2分の1)を活用し改修。加工場では洗浄やカット、製粉、真空パックなど一連の加工作業を行うほか、同社の商品などを扱う物販スペースも設置した。

 業務は高齢者が集う村の地域コミュニティ「美人草」(栄雄大代表)が受託。同団体が耕作放棄地で栽培するヨモギや廃棄予定のタンカンなどの加工作業を担い、食品・化粧品の製造業や県外の美容施設に出荷されるという。

 同社の曽根代表取締役(51)は「国が認めた事業で身が引き締まる思い。宇検村の『もったいない』に付加価値を付け、利益に変えることを目指す」とあいさつ。元山公知村長は祝辞で「加工を介して人と人とがつながる、出会いの相乗効果による村の発展を期待したい」と述べた。

 同村湯湾出身の同社の時田浩代取締役(54)は「地域の雇用創出や住民の方々とのつながりが持てる場として活用していただければ」と話した。