テーマウィーク催事「『地球市民』が実現する持続可能な社会への提言~自然保護と暮らしを両立させる取り組みの深化にむけて~」チラシ
国内の世界自然遺産に登録された5地域23市町村などによる、「世界自然遺産5地域会議」(代表・小野寺浩屋久島環境文化財団理事長)の第4回となる最終会合が14日、オンラインであった。奄美大島と徳之島からもオンラインを含め、市町村の首長らが出席。2025年日本国際博覧会「大阪・関西万博」の催事や映像、広報・集客などの基本計画を合意するとともに、国内外へのアピール成功を誓った。
国内の世界自然遺産登録地は21年7月に登録された「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島(鹿児島県・沖縄県)」のほか、▽知床(北海道)▽白神山地(青森県・秋田県)▽小笠原諸島(東京都)▽屋久島(鹿児島県)―がある。
同会議は、世界自然遺産登録地域間の連携を深め、①日本の自然遺産の価値と日本型自然保護モデルの国内外への発信②共通の地域課題解決や各地域の持続的発展―を図ることが目的。同博覧会「TEAM EXPO 2025」の関係機関からの、参加呼び掛けをきっかけに23年1月18日に発足し、24年1月に第2回、11月に第3回会合を開き、博覧会参加に向け議論を積み重ね、第3回会合で参加に合意した。
第4回会合では、参加事業の基本計画として、▽会場と大型自然映像▽参加事業催事基本計画案▽5地域メッセージ(仮称)案。集客及び当日運営について、▽広報・集客計画案▽当日の入場方法、運営体制―などについて事務局から説明があり、合意した。
万博は13日に開幕し10月13日まで続く。大阪夢洲(ゆめしま)で、「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに開催。来場者約2820万人(国内約2420万人、海外約350万人)を想定している。
参加の目的は、①暮らしと自然保護の「両立モデル」の提示②遺産地域を抱える課題を国内外へ周知③国や企業などへの提言、国内外へメッセージ発信―とし、2日間参加する。
テーマウィーク催事中の5月6日、催事テーマは「『地球市民』が実現する持続可能な社会への提言」。「自然保護と暮らしを両立させる取り組みの深化にむけて」モデルの提示を目指し、各地域が直面する課題の報告や有識者による意見交換を行う。
EXPOホール催事ステージプログラムの6月5日、催事テーマは「(仮)千の時間、千の自然―私たちと世界自然遺産5地域」。フリーアナウンサーの有働由美子さんが総合司会を務め、23市町村の子どもたちから作文「世界自然遺産と私たち みつけた!自然のふしぎ・自然と暮らす楽しみ」を募集し選出作品の発表・展示をする。
また、「日本の自然遺産『線の自然・千の時間』に出会う」をテーマに、TBS「世界遺産」を編集した映像及びトークで5地域を紹介する。奄美大島・徳之島は奄美博物館の平城達哉学芸員が「生物多様性の島」を演題にトークを行う。沖縄は、俳優の仲間由紀恵さんが「沖縄島北部やんばるの森と希少生物、人々への恩恵」をテーマに登壇する。
4地域の芸能パフォーマンスも実施。奄美はシマ唄と八月踊り、六調を披露。関西奄美会から約50人が参加する。
意見交換では、安田壮平奄美市長が「SDGsの取り組みや生物多様性など、来場者が自分たちにできることを考えるきっかけにしたい」とし、「もともと関心がない人も呼び込めるような集客方法を検討してほしい」などと要望した。