新たに販売開始したクラフトビール「Slow Time」
シークー収穫で協力した喜界中学校ソフトテニス部部員たち
シークー収穫でお手伝い
新クラフトビールが発売
喜界町のHOWBE(谷川理代表)はこのほど、島の特産品「シークー」を使ったオリジナル新クラフトビール「Slow Time」を発売した。地元中学生が助っ人として手伝い製造できた新商品で、この春から販売している。
シークーは、名前の似たシークヮーサーとは異なる種で、ベルガモットのような香りの皮が特徴の在来かんきつ。昨年は、台風の影響で栽培農家の収穫量が減少し、原材料が大きく不足。家庭などで植えられたシークーに目を付けたが、収穫が課題だった。
困った谷川代表は知人に相談。部活動の遠征費を工面したいという喜界中学校ソフトテニス部の部員やその保護者らが支援を名乗り出て、確保に繰り出すことができた。
収穫期は果実がたわわに実る1月下旬にかけて。部員や保護者らは集落を回って摘み取りなどを手伝った。新たに回収できた実は約300㌔。何とか商品化にこぎつけた谷川代表は「本当に苦労したが、島の学生に救われた」と感謝した。
商品は、昨年に発売したシークービールに続く第2弾で、今回は濁りが特徴の「ヘイジーIPA(インディアン・ペールエール)」スタイルで製造。ホップ由来の爽やかさとかんきつの香りに加え、濁りによるまろやかな口当たりが楽しめるという。
1本350㍉㍑入りで、島内販売価格は880円(税込み)。谷川代表は「自信を持って案内できるビールができた。島の人だけでなく、奄美群島の人や観光客にも飲んでほしい」と話している。