かごしま島嶼ファンド設立へ

会見した「かごしま島嶼ファンド」準備会のメンバーら

「離島の課題を共に解決したい!」
準備会、支援呼び掛け

 【鹿児島】奄美群島を含む県内28の有人離島が抱える問題を解決するための基金「かごしま島嶼(とうしょ)ファンド」の設立を目指す準備会が16日、県庁で会見し、支援を呼び掛けた。

 甑島で会社経営をしている山下賢太さんを発起人代表に、県内離島を拠点に活動している団体の代表者ら25人が準備会メンバーに名を連ねる。一般財団法人を設立し、賛同者を広く募り、離島の課題を解決するために活動している個人や団体の支援資金とする。

 代表の山下さんは15年前、甑島にUターンして耕作放棄地の再生、商品開発、販路開拓などさまざまな新規事業に取り組んできた。小規模離島で金融機関の支援が受けにくい点やネットワークが不足していたため「さまざまな壁にぶつかってきた」経験が民間主導で財団を作り「お金を理由に夢や目標を諦めることがないよう、挑戦する人の背中を押していける新たなコミュニティーを作りたい」というきっかけになった。

 準備会は全国コミュニティー財団協会の支援を受け、昨年1年間でさまざまな勉強会や離島地域のヒアリングなどの活動を通じて準備を進め、昨年12月にファンド設立準備会を発足した。4月18日から設立に向けた寄付キャンペーンを3か月間実施する予定。寄付はホームページ(https://congrant.com/project/island_fund/14746)で受け付けており、目標金額を1000万円以上、賛同者1000人を目指す。「島を思う人たちのよりどころとなり、お金を出すだけでなく、一緒に走ってくれる人と人とのつながりを続けていけるような関係性を、広く作っていきたい」と山下さんは語っていた。