奄美の相撲文化を発信へ

相撲推進協議会の発足式に参加した自治体の首長ら(左から2人目から)徳之島の高岡町長、瀬戸内町の鎌田町長(提供写真)


瀬戸内町が万博会場で行う赤ちゃんの土俵入りと相撲甚句(提供写真) 

協議会発足 8月4日、大阪・関西万博でPR
瀬戸内町と徳之島町も参加

 現在開催中の大阪・関西万博(4月13日~10月13日)を機に日本の国技である相撲を国内外に発信して、地域振興や経済活性化、世界各国との文化交流などにつなげようと全国9の自治体と関係団体で構成する相撲推進協議会(仮称)が9日発足し、東京都千代田区の都道府県会館で記者会見があった。奄美関係では瀬戸内町と徳之島町の2町が協議会に参加し、万博会場でPRする予定。

 協議会は公益社団法人大阪観光局の溝畑宏理事長を中心に北は北海道の福島町から島根県の隠岐の島町、南は徳之島町までの9自治体とアマチュア相撲を統括する日本相撲連盟も加わった。活動内容として2030年まで、相撲の伝統文化、ゆかりの地の魅力の発信や参加自治体の地域大会、相撲にちなんだ行事の紹介をするほか、8月4日には万博会場でSUMO EXPO2025を開催。会場内に設けられた土俵上で首長や地域の人によるPR活動や相撲連盟による国際トーナメント戦などを行う。奄美から参加する瀬戸内町は大島紬柄の化粧まわしを身に着けた「赤ちゃんの土俵入り」や青年団による「相撲甚句」の披露、徳之島町は同町出身の第46代横綱・朝潮太郎のプレゼンテーションや島の歴史、観光PRなどをそれぞれ予定している。

 自らもまわしを付けて土俵に上がるという鎌田愛人瀬戸内町長は「万博の会場でアピールすることで、世界の人たちに相撲の魅力を発信し、競技の普及と人口拡大のほか、協議会の目標として将来、五輪の種目になれたら子どもたちの夢も広がる。また、万博をきっかけに町の観光人口も増やしていきたい」と話し、高岡秀規徳之島町長は「地域の生活や文化に根付いた相撲の魅力のPR活動などで相撲文化を発信すると同時に、観光客が相撲大会の見学や体験ができる観光ツアーのメニュー化など地域振興にもつなげたい。また、横綱・朝潮太郎が出身地であることなどを紹介し、地域の憧れの先輩が登場することで、子どもたちの目標になれたら」とそれぞれ語った。