「徳之島きびまつり」

「徳之島きびまつり」

製糖期の労を癒やした「なくさみ大会」(闘牛大会)。円内は特別ゲストの2人=20日、徳之島なくさみ館(伊仙町)

癒やしの「ワイドワイド!」響く
なくさみ大会・ライブ・大抽選会

 【徳之島】第10回「徳之島きびまつり」(徳之島3町ハーベスターイベント実行委員会主催)が20日、徳之島なくさみ館(伊仙町目手久)であった。サトウキビ生産農家や糖業関係機関・団体、島内外の一般客など約2500人が来場。約4か月間に及んだ収穫・製糖シーズンの労をねぎらう「なくさみ大会」(闘牛大会)やゲストライブ、大抽選会などを楽しみ、増産意欲も高めあった。

 収穫作業などの受委託組織・徳之島ハーベスター組合(3町計98集団)が連携。「生産農家の労をねぎらいキビ作農業に元気を。生産回復の起爆剤に―」と毎年製糖期明けに開いているイベント。コロナ禍で3年間の中断もあったが一昨年、徳之島さとうきび生産対策本部(3町行政など関係機関・団体で構成)の共催協力で復活、今年で10年目。抽選番号付きの入場券(1人・千円)希望者以外は無料開放された。

 同島の2024/25年期産キビの南西糖業(大型2工場)搬入・処理量は、当初見込み量を1万114㌧上回る計17万1444㌧(前期実績比8146㌧増)となり、3年ぶりに17万㌧台を確保。平均買入糖度は平年並みの13・86度。生産農家たちの表情は明るい。

 会場正面には「さとうきびは島を守り!島のサトウキビは俺たちが守る!」のスローガンも。午前11時「徳之島ダンスィング」のちびっ子らのダンスで開会。大竹勝人委員長(伊仙町)は主催者あいさつで、生産量の17万㌧台確保と節目のイベント実現に感謝を述べ「明日からまた頑張ろう」とアピール。生産対策本部長の高岡秀規徳之島町長や各町代表、南西糖業社長、JA関係者ら7人が祝辞を述べ、同島基幹産業の持続的発展に期待。種苗生産・功労者ら3人の表彰披露もあった。 

 お待ちかねの「なくさみ(慰み)大会」(闘牛大会)は、22分16秒の激闘の末の大逆転劇で沸かせた封切戦から1㌧超級の横綱戦まで計5組の激突で魅了。ゲストアトラクションには大河ドラマ「西郷どん」オープニング・出演でもおなじみ歌姫・里アンナさん(奄美市出身)の「ワイド節」や、「島唄」でおなじみのシンガーソングライター宮沢和史さん(元THE BOOM、甲府市出身)が出演。

 そして軽トラック(新古車)1台や「30㌃キビ植え付け券」、温泉旅行券(10万円)、農機具など計178本が当たる大抽選会で一喜一憂させた。

 【表彰】▽採苗班 清山勝男(徳之島町)、稲村英治(伊仙町)、米田博(天城町)=敬称略