県立大島病院臨床研修医10人が市長表敬

安田市長を表敬訪問した県立大島病院の研修医たち

地域に信頼される医師へ決意

4月から県立大島病院で初期臨床研修を受ける新人医師らは28日、安田壮平奄美市長を表敬訪問した。臨床研修制度は2年間で、県内から集まった研修医らは「医療も地域に育てられる。地元の人とも触れ合いながら地域に根差した医療を目指したい」などと抱負を述べた。

研修は、免許を取得した医師が臨床現場で診療に従事するために義務付けられた制度。期間中は、内科や外科、救急などのさまざまな診療科をローテーションし、診療技術の基礎や従事者の心構えを学んでいく。

県立大島病院(県立病院群)では今年度、10人の研修医が採用された。表敬には森田喜紀臨床研修センター長らが同伴し、奄美市役所を訪れた。

研修医らは自己紹介の後、「奄美を感じながら経験を積んでいきたい」「奄美の人は新人医師でも信頼してくれている。地域の人を裏切らないように頑張りたい」などと市長を前に決意を語った。安田市長は、地域の開業医の現状、島での生活、市の取り組みなどを話した上で、「一緒に地域を支え、盛り上げていただきたい。(奄美に従事した)つながりは離れても一生続く。頑張っていただきたい」と激励した。

与論町出身の柳田正義さん(24)は、2年間の研修を経た上で自身が目指す診療科を決めたいという。「島の医療を知りたい。いずれは古里に帰って何ができるのか。それを含めた上で診療科を決め、地域に信頼される医師を目指したい」と意気込んだ。

同病院研修医による表敬訪問は初めて。市役所訪問前には、県大島支庁や名瀬保健所も訪れた。