サンゴの島で縁紡ぐ

ステージに立つレモスさん(右)と土岐さん

エゴ・レモスさんを囲んで関係者たち

エゴ・レモスさん、喜界島で交流
東ティモールの国民的歌手来島

 東南アジアに浮かぶ島・東ティモールの大統領特使で、国民的歌手のエゴ・レモスさんが4月27日、喜界島に来島した。映画上映、トークショー、音楽ライブなどのイベントを通じて島民らと交流。同じサンゴの島の架け橋にと、縁を紡いだ。

 レモスさんと親交のある総合地球環境学研究所名誉教授の阿部健一さんが、島で活躍するシンガーソングライター・土岐宏大さんの歌声に魅了され、東ティモールと喜界島、同じ「隆起サンゴ礁の島」で交流をと企画。愛知万博20周年記念事業の来日に合わせて実現した。

 会場のライブハウスSABANIには約50人の観客が訪れ、第1部は東ティモール独立前を舞台に描いたドキュメンタリー映画『カンタ・ティモール』(広田奈津子監督)が上映された。トークショーでは阿部さんや土岐さんも登壇し対談。東ティモールの現状や人々の苦悩、本当の豊かさなどが語られた。

 音楽ライブの第2部では、楽器を手に取り島のミュージシャンらと共演。言葉や文化の壁を越えて、歌や踊りで心通わせた。

 土岐さんは「音楽の力を改めて感じた。これからも互いの友好と地球環境向上のために交流を続けたい」と感謝。レモスさんは「とても美しい夜だった。地球を癒していく上では、歌や踊りはとても重要。喜界島の人と交流を持てたことはとてもうれしいことだ」と話した。

 レモスさんは環境保全活動家でもあり、23年にはアジアのノーベル賞と言われるマグサイサイ賞なども受賞している。