連携協定で握手を交わす3者
電動キックボードを試乗する、鎌田愛人瀬戸内町長
一般社団法人奄美みらいエネルギー、鹿児島大学法文学部、瀬戸内町はこのほど、超小型モビリティ事業における連携協定を締結した。2日、3者による記者会見があり、地域資源の循環と脱炭素をテーマとした新プロジェクトの開始を発表した。会見後には超小型モビリティや電動キックボードの試乗体験会もあった。鎌田愛人町長は「産・学・官連携協定を通して、地域の課題解決、そして未来に向けた取り組みを推進していく」などと述べた。
奄美みらいエネルギーが主導する地域課題解決の取り組みに鹿児島大学が参画。超小型モビリティ1台と電動キックボード5台を活用しながら、観光・公共交通・地域エネルギーを融合した奄美群島初の実証実験を行う。
3者の役割は、▽瀬戸内町=地域課題の情報などを奄美みらいエネルギーと鹿児島大に提供するとともに、鹿児島大学が行う教育及び研究活動の場を提供する。▽奄美みらいエネルギー=地域課題解決などに向けた取り組みを実行し、瀬戸内町及び鹿児島大学へその結果などを提供する。▽鹿児島大学=奄美みらいエネルギーから提供された情報などを基に、知識などを活用した取り組みを計画、瀬戸内町に実行を依頼する。また教育及び研究活動を実施する―こととなっている。
地域課題としては①観光振興②防災対策③高齢者支援④環境保全―を掲げ、今月中旬から、超小型モビリティを活用した太陽光発電による走行テストを開始予定。夏頃から、電動キックボードを活用した古仁屋市街地での走行実験を予定している。
奄美みらいエネルギーの渡太郎代表理事は「実証という枠を超え“やってみる文化”を築くきっかけになると信じている。小さな挑戦に注目してほしい」と話した。
鹿児島大学法文学部長の藤内哲也教授は「すばらしい地理、歴史、文化を背景に実証実験を行うことは、価値があり刺激的な機会となっている」と話した。