盛氏陣営の出陣式(上)と伊田氏陣営の出陣式(下)=6日午前、伊仙町伊仙
【徳之島】前町長の辞職に伴う伊仙町長選挙が6日告示され、いずれも無所属新人で、元高校長の盛初弘氏(63)=目手久=と前教育長の伊田正則氏(66)=崎原=(届け出順)の2氏が立候補した。6期23年半務めた大久保明氏(70)が任期半ば辞職し、新人同士の選挙戦に突入。一騎打ちの激戦が幕を開けた。投開票日は11日。
選挙は、大久保前町長の任期途中の辞職に伴い、約5か月間の前倒しで実施。当初の予想通り、盛氏と伊田氏の2氏が届け出た。
盛氏は、今年3月下旬に記者会見を開いて出馬を表明。水面下では各集落を回って町民の声を聞き取るなど、約1年前から準備を進めてきた。対する伊田氏は、大久保氏の後継指名を受けて立候補の意思を表明。昨年7月末に教育長を辞職し、支持母体を受け継ぐ形で後援会活動を展開してきた。
公約は、盛氏が「稼ぐ力と人を生かす政治でふる里に恩返し」をスローガンに、▽地域密着型の行政運営▽基幹産業の支援強化と付加価値向上▽若者がチャレンジできるまちづくり―などの五つの約束を掲げる。「対話」「挑戦」「透明性」を行動指針に、町独自策として現金給付を含む物価高対策事業を訴える。
伊田氏は「子や孫に誇れるまちづくり」をスローガンに、町民一体となって取り組むよう「むうるし(みんなで)ちゅうきばり(ひと頑張り)」と呼び掛ける。▽町民主体のまちづくり▽子どもたちの学習環境整備▽農業振興―などの五つの方針を掲げ、派閥解消にも注力しながら、教育や行政、農業などで培った手腕を振るう。
期日前投票は7~10日で、役場4階の議会委員会室で午前8時半から午後8時まで。投票は11日午前7時~午後6時に伊仙小体育館など町内8か所で実施。同日午後8時から役場4階の議会議事堂で即日開票される。
5月5日現在の選挙人名簿登録者数は4900人(男2475人、女2425人)。